創業するにあたって、創業融資の利用を検討している方は少なくないかと思います。
誰もが考えるのが、「色んな記事に書いてあることって実際にどうなの?」というところではないでしょうか。
今回は起業コンパス初の試み、実際に税理士法人の創業支援部門の方までインタビューを行なってきました!
お話をお伺いしたのは、全国No.1の創業融資相談件数を誇る、SAO税理士法人担当者の尾島さんです。
尾島さんは最前線で融資希望者の方をサポートしておられる専門家ですので、生の声を参考にしたい方はぜひ最後まで確認していってくださいね!
専門家紹介-SAO税理士法人 創業支援部門 尾島さん
まずは今回のインタビューに快くご対応いただいた、専門家の尾島さんについてご紹介していきましょう。
尾島さんの経歴
東京都に拠点を置き、主に創業支援・経営支援を強みとする「SAO税理士法人」の創業支援部門の責任者としてご活躍中の尾島さん。
そんな尾島さんは、過去にどのようなご経験をされて現在に至られるのでしょうか!
気になる経歴をお伺いしました。
建設業の個人事業主として主に建設工事を受注し、工事等を行なっていた。
この時に自身が依頼していた税理士に影響を受け、簿記一級資格を取得
この頃働いていた税理士事務所が創業支援や資金調達に特化しており、ここで7年間、創業支援、融資、補助金、助成金、税務会計に従事。
創業融資支援に特化した資金調達会社を運営
資金調達専門部署責任者としてSAO会計事務所の立ち上げに参加
現在、SAO税理士法人の営業部長・創業支援責任者として日々経営者のサポートを行なっている。
SAO税理士法人は月間支援創業融資面談数が80件に達しており、日本一創業融資を行なう税理士事務所へと成長・発展を遂げている
尾島さん自身も二度の事業経験があり、税理士法人で責任者を担う専門家としてはもちろん、創業の先輩としてもさまざまな場面で頼れる方です!
主に取り組んでいる業務
尾島さんは主に、次の3つの業務に日々取り組まれています。
- これから開業したい方に向けて、創業相談、事業計画作成、銀行融資の面談対策
- 創業後の税務会計のフォローアップ
- 創業から事業が軌道に乗った企業に向けて、追加の大型資金調達、金融機関の開拓
サポート可能な資金調達手段としては融資にとどまらず、創業後の補助金、助成金なども幅広く対応しています。
補助金や助成金については税理士法人よりもさらにサポートを得意とするSAO行政書士法人、SAO社会保険労務士法人と連携を図って対応が可能です。
尾島さん率いる創業支援部門には圧倒的な創業融資のデータ、各業界の経営指標のデータがあるため、これから開業する方に向けて、具体的な数字をもととして経営のアドバイスを行なっています。
お金にまつわること以外にも、開業する際の物件探し、SNSの運用等、創業・経営全般なんでもお手伝いを行なっています!
業務にあたる尾島さん
ズバリ!創業融資の審査通過のコツは?
ズバリお伺いしますが、尾島さんの思う創業融資の審査通過のコツを教えてください!
尾島さん:結局のところ、創業融資の審査は採用面談に近いと思ってもらって過言ではありません。
未来の計画ももちろん重要ですが、過去に何をしてきたか、を特に重要視されます。
創業予定の事業に対して、実際に現場に入って働いていた経験があるほうが圧倒的に審査通過しやすいですね。
やはり過去の経験は外せないポイントなのですね…
尾島さん:もし未経験であったとしても、なぜその事業を行なおうとしたのか、過去の経験と紐づけることがとても大切です。
例えば飲食店を創業しようとしていて、飲食店の経験はないが営業経験がある場合、自身の営業スキルをどのように活かして飲食店を繁盛させていくのか、アピールすることがコツとなります。
申請して一番通りやすい金額は?
創業融資には各制度ごとに限度額が設定されていますが、実際、申請して一番通りやすい金額はいくらになりますか?
尾島さん:自己資金などの前提条件によって変わってきますが、現実的には1,000万円までがもっとも通りやすい金額ですね。
1,000万円なんですね。創業予定の方がよく活用される、日本政策金融公庫の「新規開業資金」は上限7,200万円となっていますが…?
尾島さん:最初から高額融資を狙うのは正直リスキーと言えます。
最初は少額の融資で事足りる規模の事業を立ち上げて、徐々に事業を大きくしていって追加融資を狙うのがおすすめです。
創業融資を活用できるのは創業前だけではないので、ある程度の実績と信用を作ってから再び申請するほうが、結果的に高額融資を狙いやすくなります。
なるほど、初めから欲張って高額融資を狙うのは危険なのですね。
尾島さんがこれまでサポートされてきたなかで、実際に追加融資を重ねて成功された事例はありますか?
尾島さん:はい、創業時からサポートし続けている建設業のお客様なのですが、最初は300万円の融資から始まり、徐々に1,000万円以上、と融資を拡大していきました。
創業から10年経つのですが、今では年商14億円を誇る企業となり、借入は2億円と、大規模に事業を展開されています。
成功する企業様の売上と借入は一緒に上がっていくんですよね。
追加融資がなければ、途中で資金ショートしてここまで大きな事業に成長していなかったでしょう。
すごい!300万円の融資から始まった事業が、今では2億円の借入ができるまでとは、金融機関からの信用もかなり獲得できていますよね。
尾島さん:そうですね。何より、まずは地に足のついた事業計画を立てて、一発目の審査突破を考えることがポイントです。
初めは少額でも、追加融資を見越して確実なビジネスモデルを計画したいですね。
ぶっちゃけ、ブラックでも審査通過できる?
起業コンパスの読者さんのなかには、金融ブラックだけど創業に挑戦したい…といったお悩みを持つ方がいます。
ぶっちゃけどうなのでしょうか?
尾島さん:ブラックでも融資審査に通過することはあります。
ただし、きちんと自己破産や債務整理がされていること、そして最低でも5年以上経過していることが重要です。理想は7年以上ですね。
さらに5年の間にまっとうな生活を送っていて、創業に向けてコツコツと貯金していることがポイントです。
やはりある程度のブランクは必要なのですね。
ブラックだけど、どうしても今が創業のタイミングなんだ、という人にとって創業融資はやはり難しいですか?
尾島さん:自身で審査通過するのは難しいので、事業主は諦めて、パートナーとして事業を支える形で創業するという手段でしたら可能です。
また、一定期間が経てば再チャレンジできますので、それから自身で資金調達するのが良いでしょう。
起業したことない未経験でも審査は通る?
審査通過のコツとして過去の経験を挙げられていましたが、まったく起業経験のない方でも創業融資に通過することは可能なのでしょうか。
尾島さん:まったくの未経験は、基本的には審査通過は難しいです。
金融機関もリスクを避けるため、よほどの自己資金の準備がある方であったり、両親や兄弟に事業経験があってしっかりとサポートしてくれる体制があったりなどと、プラスとなる固い理由がなければ、未経験者の審査通過は難しくなってしまいます。
ただし大手企業とのフランチャイズ契約を利用した創業であれば、審査通過の可能性は十分にあります。
フランチャイズだとバックに大手の企業がつくので金融機関も安心なのですね。
尾島さん:そうですね。未経験者が創業融資を受けたいのであれば、フランチャイズでの創業かつ、自己資金が十分に用意されているという状況が理想ですね。
なぜ専門家を頼ったほうが審査通過しやすいの?
専門家を頼るとお金がかかるイメージですが、それでも専門家を通して融資申請すべき理由を教えてください!
尾島さん:主な融資機関となる日本政策金融公庫との付き合いがあるため、審査担当者と税理士が直接連携を取りながら相談者様を審査通過まで運ぶことができ、お一人で公庫まで申込されるよりも、遥かに確実な手段だからです。
私の所属する「SAO税理士法人」はCEOパートナーへのお申込みでご利用が可能となり、融資実行が決まるまでは何度でも無料でご相談を受け付けています。
ぜひ一度お気軽にご相談お待ちしております。
まとめ
今回は創業支援の専門家である尾島さんまで行なったインタビューをもとに、記事を作成してみましたがいかがでしたでしょうか。
まだまだ尾島さんからの回答はありますので、今後Part2、Part3と引き続き記事にしていきますのでお待ちください!
直接専門家の方とお話されたい方は、ぜひお気軽にCEOパートナーまでご相談くださいね。
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