「売掛金担保融資って何?自分には難しいかも…」とお考えではありませんか?
実は、そんな風に感じていらっしゃる事業主は非常に多いです。
しかし、ご安心ください。この記事があなたの疑問をきっちりと解決いたします。
売掛金担保融資を巧みに活用して、資金調達のお悩みを解消しましょう。
わかりやすい言葉で売掛金担保融資の魅力と活用法をご紹介しますので、読み終えた時には「思っていたよりもずっと簡単だった!」と感じていただけるはずです。
さあ、一緒に資金調達の新たな道を探求しましょう!
資金調達について、もっと知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
売掛金担保融資とは?
まずは、売掛金担保融資の仕組みから説明していきます。
中小企業が金融機関からお金の融資を受ける際に、売掛債権や在庫などの不動産以外を担保にするというのがこの制度の概要になります。
返済できない場合は、この売掛債権や在庫から回収されることになります。
不動産担保融資では、融資を行うかどうかの審査は担保を見て行うことがほとんどです。
しかし、この制度で最も重要なのは、企業の継続性です。
今後、どのように利益を生み出して、返済するのかをチェックしています。
会社の資産を担保した融資
中小企業が金融機関から融資を受ける場合、その多くが担保の差し入れを必要とします。
担保となるもので最もメジャーなのは、不動産です。
そのほかにも、定期預金や債券、株などを設定することもあります。
こうした会社の資産を担保にすることで、金融機関からの信用を獲得しなければならないのです。
担保は売掛債権、機械・車など
一方で売掛金担保融資で必要な担保は、国内の事業者に対する売掛債権や在庫などです。
売掛債権自体の譲渡が禁止されていたり回収が遅延していたりした場合は、担保の対象とはなりませんのでご注意ください。
また、機械や車といった動産も担保の対象になります。
ただ、動産の場合はそれがいくらになるかという査定が非常に難しいとされています。
売掛金担保融資の申請の流れ
続いては、申請の仕方や流れについてです。
大きく分けると、以下4つの手順があり、売掛債権を例にして解説していきます。
融資の申込
まずは、担保とする売掛債権を決める必要があります。
融資を申し込むには、その売掛債権の情報や取引履歴を提供しなければなりません。
申込先は、すでに取引のある金融機関がおすすめです。
売掛金担保融資はほとんどすべての金融機関で利用できますが、実際に融資が受けられるかどうかは企業の継続性や信頼性が大きくかかわってきます。
そのため、すでに取引のある金融機関であれば信用力についての理解もあり、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
申し込みには、基本契約書等の具体的な取引内容が分かる書類の提出や売掛先からの入金を確認するための専用口座の開設も必要です。
融資をどうしても受けたいという方は、ぜひ融資の専門家に相談してみましょう!
売掛金の調査
担保にする売掛債権がどういったものなのかを調査されます。
売掛先の企業についてあらかじめ調べておき、信用度合いを高めるようにしましょう。
外部評価会社を利用したり、信用保証協会の保証を付けたりするのがおすすめです。
金融機関の審査承認
続いては、これまで提出した資料、売掛債権の良し悪しをチェックするために金融機関が審査に入ります。
ここで、承認が下りれば審査はクリアです。
審査で重視されるのは、企業としての継続性です。
企業が持つ技術力や将来性を存分にアピールして、信用を上げておくようにしましょう。
必要契約書の締結・融資実行
無事に審査が通ったら、各種契約書の締結に進みます。
必要なのは、
- 融資契約
- 資産を担保とする契約
- 貸し手への約束事項を取り決めた覚書
の3つの契約です。
信用保証協会の保証決定を得た後、担保の契約、保全手続、売掛先からの入金口座の設定といった手続きが整えば、借入れの実行です。
資金調達後は、担保となる売掛債権の状況について3か月に1度貸し手である金融機関に報告する義務があります。
必要なら経営に対するアドバイスを受けることもできるので、都度相談しながら改善していきましょう。
売掛金担保融資のメリットとデメリット
では、売掛金担保融資を利用するとどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
どちらも記載するので、事前に確認しておいてください。
メリット⓵不動産がない会社でもOK
通常の融資において担保として利用されるのは、不動産が最もポピュラーです。
ただ、不動産などを保有していなくても、売掛債権を利用すれば融資を受けられるというのが売掛金担保融資の特徴であり、メリットです。
担保なしでお金を借りるよりも、低い金利で借り入れられるというのも安心の制度。
将来性があっても資金調達ができないというジレンマを解決してくれるのです。
不動産を保有していないことが多い、スタートアップ企業や個人事業主にもおすすめできます。
メリット②会社内部管理体制をチェックできる
金融機関に提供する担保はすべて明細を作成しなければなりません。
さらに、3か月に一度の定期報告もあるので、常に内部管理体制を最新の状態に整えておくことが必要となります。
資産管理を徹底や、売掛債権を期日までに回収する意識の高まりにつながるので、ひいては社内の管理体制がより一層強化されるのです。
メリット③金融機関の信頼関係を構築
融資を受けた後は、金融機関に担保の状況を報告しなければなりません。
企業の経営状況までも伝えることになるので、金融機関とは一定の信頼関係を築くことができます。
経営のアドバイスを受けることもできる機会にも恵まれるため、事業の拡大にもつながったというケースはいくつもあります。
デメリット⓵過剰担保となるリスク
金融機関によっては、借入額よりも多くの担保の提供を求められる可能性があります。
売上債権は金額が決まっているため担保としての価値の評価は明確なのですが、在庫や設備機械、原料は金融機関ごとに評価が異なってしまうことが原因です。
評価を低く見積もってしまい、借り入れた金額よりも多い担保を入れる過剰担保になってしまいます。
デメリット②定期的な報告が必要
信頼関係を構築するうえで、金融機関と密なコミュニケーションを取ることは重要です。
しかし、本業も行いながらの対応となるので報告業務に対して手間と感じることも多いでしょう。
本来はメリットにつながる行為ですが、そのためには作業時間を削る必要があります。
定期報告のための業務時間をあらかじめ作っておくといいでしょう。
実際の事業での活用事例
続いては、実際に売掛金担保融資を活用した事例や成功したコツをお伝えします。
ぜひ今後の参考にしてみてください。
ベビー服ショップの事例
A社はベビー服と子供服の卸売と小売りを行う企業です。
幅広い品ぞろえが特徴で地元でも愛されていましたが、少子化の波により売上が減少してしまいました。
そんな中、新たな経営戦略を検討し、利用したのが売掛金担保融資です。
融資を受けた資金を利用し、オーガニックコットンを使った安心・安全なベビー服と子供服の仕入れを始めます。
同時に、インターネット販売も開始し、販路を広げて経営の改善に成功しました。
北海道の畜産業の事例
高級魚の加工・販売を行うB社は、独自に開発した水産加工技術が高く評価され、急速な売上拡大を遂げてきた会社です。
しかし、売上の増加は仕入資金の増加にもつながり、一刻も早い運転資金の確保が必要となりました。
そのため、売掛金担保融資を活用し、運転資金の調達を始めます。
漁獲高に応じて変動する仕入資金を確保することで、迅速な仕入れが可能になりました。
安定した仕入れ資金を確保し、仕入れを行うことで売上は増加。
企業としてさらなる成長につながりました。
まとめ
売掛金担保融資について概要や申し込み方法、メリットやデメリット、実際の事例などもご紹介してきました。
一見すると難しそうな制度ではあるものの、将来性をアピールできればスタートアップ企業や個人事業主など多くの人が活用できそうな仕組みです。
不動産がなくても融資を受けられるというメリットのほか、自社企業の管理状態のチェックや、売掛金の回収にも役立てることができます。
手続き上、万が一心配であればCEOパートナーに相談してみてください。
専門の税理士が融資のお手伝いをさせていただきます。
これからの事業拡大につながる可能性もあるので、上手に活用してみましょう。
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