起業を考えているあなたが直面する大きな課題。
「どのオフィスを選べばいいの?」
現在では賃貸だけではなく、バーチャルオフィスやコワーキングスペースなどオフィスの形態は多種多様になりました。
そこで本記事では、様々なオフィスタイプから最もあなたのビジネスに適した選択肢を見極める方法を解説します。
最終的には、適切なオフィス選択をすることができますので、ぜひ読んでみて下さい。
5つの視点で分かる自分に最適なオフィス形態
まずは、どのオフィス形態の選択方法について解説します。
基準を5つに分けて紹介するので、ご自身の状況や意向と照らし合わせてください。
会社規模で決める
最初に考えるべきは、会社の規模です。
社員が10名しかいないのに数百人規模の人が出入りできるようなオフィスはいりません。
これから従業員を増やす予定だとしても、すぐに何十人も増やすというのは現実的ではないので手狭になった段階で移転するようにしましょう。
また、会社の資金や売上にも見合ったオフィスを選んでください。
高額なオフィスを借りた結果、家賃の支払いができなくなってしまうと会社の存続にも関わります。
オフィスの立地で決める
どの街にオフィスを構えるかも重要です。
オフィスに人が訪れるかどうか
選定基準として、事業内容をチェックしてみましょう。
オフィスを構えたとして、そこに顧客が来ることが多ければ主要駅の誰もが来やすい場所がおすすめです。
訪問客が少ない場合は、主要駅を外して費用を抑えるという選択も考えられます。
周りの環境も忘れずにチェック
また、周辺環境もきちんと確認しておきましょう。
窓を開けた際に、車や電車の騒音がうるさかったら仕事に集中できないかもしれません。
周りの治安も重要なので、心配な場合は夜間帯の確認も必要です。
予算で決める
事前にどれだけオフィスにお金をかけられるかを試算しておきましょう。
なるべく家賃が安いオフィスにするという手もあります。
ただし、家賃だけでなく、初期費用や引っ越し料金もかかってくるのでご注意ください。
初期費用は何がかかる?
賃貸オフィスの場合は、敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険料などがかかります。
敷金は賃料の6ヶ月分程度という場合が多く、初期費用の合計は賃料の10倍程度になることも。
一方で、オフィスを購入する際には土地建物の価格+税金を含む諸費用が初期費用として発生します。
その他費用について
引っ越し料金をはじめ、家具購入代も見積りしておきましょう。
移転の場合は、元々ある家具を持っていくことがほとんどですが、新規で借りる場合は新しく購入する必要があります。
オフィス家具は、一括注文を請け負うメーカーもあるので依頼すれば相場より安くなるかもしれません。
いずれにしても、最初の段階で多くの費用がかかるため、家賃はできるだけ抑えておくことをおすすめします。
利用可能時間で決める
すべてのオフィスが24時間365日出入りできるわけではありません。
遅くまで残業する可能性や早朝作業がある場合や、そもそもシフト制で深夜の稼働も想定している際はオフィスが入っているビルの営業時間を確認しておきましょう。
24時間利用可能というビルにすれば安心ですが、深夜は管理人が不在の場合もあります。
何かあった際の問い合わせもできなくなるうえ、空調を動かせない可能性も考えられるので注意が必要です。
法人登記や許認可の取得で決める
オフィスによっては、法人登記や許認可が認められない場合もあります。
レンタルオフィスやコワーキングスペースといった複数企業で借りている形態を採用していると、業種によっては営業できない場合があるのでご注意ください。
たとえば、宅建業免許を取得するには専用オフィスが必要です。
専用オフィスの基準としては、
- 施設自体が移動できない
- 長期契約が可能
- 居住区と分けられている
といった点が挙げられます。
予定している事業にオフィスに関する制限がないか、今一度確認してみましょう。
起業オフィスの6つの形態
オフィスには大きく分けて6つの形態があります。
それぞれ利用する際の特徴やメリット・デメリットを挙げましたのでこちらも参考にしてください。
自宅オフィス
自宅をオフィス兼用として利用している形態です。
経費精算も自宅と仕事を分ける必要があります。
たとえば、ケースバイケースではあるものの、光熱費は全体の半分程度を申請するのが一般的です。
メリット | デメリット |
通勤費や通勤時間をカットできるオフィスの家賃がかからない | 賃貸物件の場合は、登記が認められず融資も受けられない場合がある |
賃貸オフィス
自社で占有できるスペースを確保しているオフィスです。
家賃を毎月支払うことで、業務内容に見合った事務所で働くことができます。
メリット | デメリット |
信用度や信頼感あり 内装やレイアウトを自由に変更可能 | 賃料以外資金が必要 移転する際は業務に支障をきたす |
バーチャルオフィス
実際に入居せず、住所や電話番号などをレンタルして使用するオフィスのことです。
各種手続きに住所が必要なスタートアップ企業が多く利用している傾向にあります。
メリット | デメリット |
低料金 自宅住所を登録する必要がない 迅速に利用開始できる | 実際の作業スペースがない プライバシーのリスク コミュニケーションの難しい |
コワーキングスペース
別の会社の人と同じスペースで働く形態で、自宅以外で働きたいという方におすすめです。
家賃の支払いは不要で、利用料を支払うことで使えます。
メリット | デメリット |
賃貸オフィスよりも安い OA機器や打ち合わせスペースの設備あり すぐに移転が可能 利用者同士の交流イベントあり 人脈を広がる可能性あり | セキュリティ面に不安が残る 固定電話の設置は難しい 口座開設や融資の審査が通りにくい |
シェアオフィス
複数の事業者が共同で利用するオフィス形態のことで、執務スペースは共用の場合と仕切られている場合があります。
仕切られていることが多い点が、コワーキングスペースとの違いといえるでしょう。
メリット | デメリット |
賃貸オフィスよりも安い OA機器や打ち合わせスペースが設備 個室で区切られている場合が多い | 固定電話の設置は難しい 口座開設や融資の審査が通りにくい 移転がしづらい |
レンタルオフィス
コワーキングスペースやシェアオフィスと異なり、各企業で執務スペースが分けられています。
そのため、セキュリティ面を重視する方にはおすすめです。
メリット | デメリット |
初期費用を抑えることが可能 入居までのスピードが速い アクセスも抜群 | 内装やレイアウトは変更できない 利用時間が決まっていることがある |
失敗しないオフィスの決め方
オフィスの選び方はどのようにしたら失敗しないのでしょうか。
そのポイントについても解説していきます。
数年後の事業状況を推測・計画
オフィスを構える際は、数年後の状況も見据えておきましょう。
引っ越しをしてもすぐに手狭になり、また事務所を変更するとなると、それだけ費用もかさんでいきます。
賃貸物件は特に初期費用が大きいので、くれぐれも慎重に決めるようにしてください。
内部環境を考慮する
オフィス内の働く環境にもこだわりましょう。
光が入りづらい、エアコンが効きづらいといった事務所は働く社員のモチベーション低下にもかかわります。
本当に毎日働くのに適しているのかという観点からもチェックが必要です。
内見時にレイアウトを確認
まだ家具が置かれていない賃貸オフィス等の場合は、デスクやチェアをどのように配置するかイメージしておきましょう。
家具を購入した後に入らなかったりデッドスペースが生まれたりしたら快適に働けない要因にもなります。
内見した際にある程度想定しておくことをおすすめします。
まとめ
今やオフィス形態は働き方とともに多種多様な広がりを見せています。
働くスタイルや事業内容、予算等を含めて多角的に決めていきましょう。
オフィスを借りる際に資金が不足している場合は、CEOパートナーへの問い合わせがおすすめです。
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