創業融資を検討している方は、実際に創業融資で創業した先輩たちの口コミが気になるところではないでしょうか。「創業を成功させたいけど、創業融資は本当に役立つの?」「創業融資って安全に利用できるの?」そんな疑問や不安を抱く方も少なくないでしょう。
本記事では創業融資で創業を成功させた先輩たちの口コミを3つご紹介。口コミから見えてくる創業融資のメリットとともに、デメリットについても解説していこうと思います。そして創業融資は1人で申し込むより、専門家を頼るのが審査通過への近道です。専門家と出会う方法は記事の後半で案内がありますのでぜひご参考いただき、創業を叶えるために一歩踏み出しましょう。
創業融資で成功した!3つの良い口コミ
日本政策金融公庫が2021年に発表した新規開業パネル調査によると、5年前の2016年に公庫から創業融資を受けて創業した企業の89.7%と、およそ9割は2020年末時点で存続していたとのことでした。一般的には5年後の存続率は中小企業で40%、ベンチャー企業で15%ほどと言われています。創業融資を利用すると圧倒的に存続率が高まると分かりますね。ここでは実際に創業融資で成功した方の口コミをご紹介していきましょう。
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未経験で障がい者のグループホームを立ち上げたKさん
Kさんは2018年2月、東京都町田市に知的・精神障がい者向けのグループホームを設立しました。障がい者福祉サービスの経験はなかったKさん。しかし“全国で障がい者のグループホームが不足している”と小耳に挟み、また身内に障がい者がいたことから障がい者や地域に貢献したいと考え、創業を決意しました。Kさんは創業融資についてこのように語っています。
「創業当初から資金繰りは意識しており、給与や家賃のほか消防設備の設備費用に活用しました。私のような若者でも無担保で資金を調達できたうえ、低金利かつ返済期間は10年、据置期間は3年で利用できています。併せてアドバイザーからの経営サポートを受けることもでき、情報提供を受けて創業助成金の適用も叶いました。本事業で借りた資金で従業員の働きやすい環境を整え、入居者一人ひとりへの生活支援を充実させるために有効活用していきたいです。」
Kさんの利用した創業融資は女性・若者・シニア創業サポート事業。創業弱者である女性や若者、シニアを対象とした創業融資であり、充実した条件での融資ほか地域創業アドバイザーによる経営サポートが受けられます。Kさんのように、未経験で事業を始めたい場合でも十分可能性のある創業融資と言えるでしょう。
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他にない独自コンセプトで居酒屋を創業したOさん
静岡県浜松市にて、焼売(シューマイ)をメインとした居酒屋を創業したOさん。10年ほど飲食店で勤務していたOさんは自身の飲食店を持つことを夢見て、独自コンセプトのお店を出したいと考えていたところ、“焼売に特化した居酒屋”にたどり着いたと言います。浜松は餃子をメインとした居酒屋は多くても、焼売をメインとした居酒屋がほとんどない点に着目したのでした。そんなOさんは日本政策金融公庫と信用金庫の双方からの資金調達『協調融資』を利用し、お店をオープンしています。
「創業時に苦労したのは資金調達でした。自己資金はコツコツ貯めていましたがそれだけでは足りず、借入が必要でした。最寄りの信用金庫に相談したところ、日本政策金融公庫と連携して融資を行ってもらえることとなり、なんとか創業資金の確保が叶ったのです。公庫や信用金庫には何度も相談の場を設けていただいたことから、非常に相談しやすい機関であると認識しています。経営はまだ慣れない部分が多く課題もあるので、今後も引き続き相談しながらお店を継続していけるよう頑張りたいです。将来的には正社員の雇用も考えており、採用に向けた準備もしていく予定です。」
Oさんは協調融資が利用できたからこそ、今の自分があると語ります。一つの金融機関からの融資が難しくても、協調融資のように二つの金融機関が連携することで資金調達が叶う可能性は十分にあるのです。
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教員を定年退職後、自身の研究分野で創業したBさん
Bさんは建築環境工学という分野に30年以上携わり、うち15年は大学教員として活躍していました。65歳で定年を迎えましたがそのあとも仕事を続けたいと考え、自身の研究分野にて創業を決意します。Bさんが利用した創業融資は女性・若者・シニア創業サポート事業でした。
「自己資金は400万円ありましたがそれだけでは設備が揃えられないので、民間金融機関の融資制度に申し込みました。しかし定年後ということもあり、規定に合わず審査に通りませんでした。そして辿り着いたのが女性・若者・シニア創業サポート事業だったのです。同事業より600万円の融資を受けることができ、必要な器具の購入費や運転資金、人件費などを確保できました。融資だけでなくアドバイザーからの経営サポートもあったことで、自分だけでは限界のある人脈づくりにも協力してもらえ、取引先の幅も大きく広がりました。アドバイザーは資金面での相談はもちろん、さまざまな情報共有を行ってくれるよきパートナーです。」
定年後の融資は年齢的に断られてしまうケースも珍しくありません。女性・若者・シニア創業サポート事業では55歳以上のシニアによる創業を積極的に支援しています。定年後も自身の得意分野や趣味を活かして仕事されたい方はぜひ検討されるとよいでしょう。
対応が悪かった、などの悪い口コミも
なかには創業融資の担当者の対応が悪かったとの口コミもありました。審査には書類審査のほか、面談審査が行われる金融機関も存在します。口コミでは、面談時に「こんな事業計画でうまくいくわけがない」「あなたは知らないかもしれないが私はこの業界をよく知っている」など、上から目線で対応されたとのことです。審査をするのは結局は人なので、当たった担当者がたまたま悪かっただけかもしれませんが、その金融機関に対する印象はものすごく悪くなってしまいますよね。もしひどい担当者に当たった場合はしっかりとクレームを入れて真摯に対応してもらうよう要求して構いません。
口コミから分かる創業融資のメリットデメリット
1章と2章で創業融資の良い口コミ・悪い口コミをご紹介しました。それぞれから見えてくるメリットデメリットを分析してみましょう。
【メリット①】融資だけでなくさまざまな情報提供あり
創業融資は創業のための資金調達に特化した融資であるため、融資はもちろん、担当者やアドバイザーによる経営サポートが受けられます。自分だけでは知り得なかった業界に関する情報を提供してもらえたり、業界の人とつなげてもらえたりするのです。こちらから事業内容をしっかりアピールすることで必要な情報を提供してもらえるでしょう。
【メリット②】信用がなくても無担保無保証な融資あり
開業前の一個人は実績がなく信用のない状態です。都市銀行や地方銀行からの通常の融資は信用がなければ借入ができず、開業資金のために申し込むのは無意味と考えてしまって良いでしょう。一方で日本政策金融公庫や信用金庫などの用意する創業融資なら、目的を“開業資金の調達”としているため信用のない開業予定者への借入を積極的に行っています。
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【メリット③】未経験でも評価されれば創業の道はある
未経験分野で創業するのは事業の実現可能性がどうしても低く、融資の審査でも認められないケースは少なくありません。経験のある分野での創業が推奨されますが、未経験ながらも事業に対する前向きな姿勢や事業につなげられる過去の経験があれば評価されることも。やはり経験のあることが望ましいですが、未経験でも挑戦してみたい事業があるならば恐れずアピールしてみましょう。
【デメリット①】年齢制限に引っ掛かってしまうことも
創業融資によっては年齢制限が設けられており、融資を受けようと思ってもお断りされるケースがあります。特に55歳以上の年齢になると、年齢や健康状態から返済能力が失われてくると金融機関は判断、融資を渋る傾向にあるのです。定年退職後などに創業を考えている方はご自身の利用予定の創業融資に年齢制限がないか確認が必要です。日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」、東京都の「女性・若者・シニア創業サポート事業」は融資審査に不利になりがちな女性や30代以下の若者、55歳以上のシニアを対象とし積極的に融資を行っていますので、年齢に不安のある方はぜひ活用しましょう。
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【デメリット②】希望額が必ず融資されるとは限らない
創業融資は開業予定の方にとって資金調達の強い味方となりますが、忘れてはいけないのが、必ず希望額どおりに融資されるわけではないという点です。創業融資だけを考えていると開業資金が足りず、初っ端からつまずいてしまう可能性も。知っておきたいのは、資金調達の方法は創業融資ひとつだけではないということです。都道府県などが創業向けに準備している補助金や助成金を使うのも有効な手段です。補助金や助成金は創業融資と違って返済義務がなく、事業に利用した経費を申請するとその一部を自治体が負担してくれます。東京都の「創業助成金」が新たに開業予定の方から広く認知されている助成金です。またなかにはクラウドファンディングに挑戦して資金調達とファン獲得を狙う開業者もいらっしゃいます。ご自身の事業内容に併せた手段を検討しましょう。補助金・助成金について詳しくは次の関連記事を参考にしてみてください。
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創業融資で失敗したくなければ専門家を頼りましょう
「創業融資を利用してみようかな」と前向きになった方もいらっしゃるかと思いますが、申し込みに失敗して審査に落ちてしまったり、借り入れたはいいもののうまく活用できず事業が失敗に終わってしまったりする事態はどうしても避けたいですよね。この章では創業融資に失敗しないために、うまく味方につけて活用すべき団体を大きく2つに分けてご紹介していきます。
創業融資のコンサルサービスを利用する
創業融資には申し込みを手厚くサポートするコンサルタント会社が存在します。「創業融資の申し込みにコンサルって大袈裟じゃない?」と思われるかもしれませんが、決して大袈裟ではなく、むしろ利用したほうがいいに違いありません。創業融資の申し込みは提出書類が多いうえに記載内容が煩雑で、申し込みに苦労してしまう方が非常に多くなっています。コンサルタント会社に依頼することで創業融資に詳しい税理士などの専門家による添削が入ります。素人が一人で頭を悩ませるより、効率的でより説得力を持たせた、審査時に評価を得やすい内容の書類作成が可能となります。私共が自信をもっておすすめしているコンサルタント会社は「CEOパートナー」。一人で書類作成に時間をかけて悩むより、ぜひ一度お気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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商工会・商工会議所を利用する
創業融資の申し込み前に頼ると良い団体として、ほかに商工会・商工会議所が挙げられます。なんだか堅苦しい印象を持ってしまう団体名であまり知られていませんが、簡単に言うと小規模事業者の事業発展を応援する活動を行っています。商工会や商工会議所の利用で以下の手厚いサポートを受けることが可能です。
- 経営指導を受けると無担保・無保証・低金利の“マル経融資”が利用できる
- 商工会や商工会議所が窓口の補助金や制度融資が利用できる
- 困ったことがあれば気軽に経営指導員に相談できる
- 帳簿の記帳指導など創業について一からすべて教えてもらえる
商工会や商工会議所に登録があるからこそ利用できる融資制度は申し込み前の準備も手厚いです。創業融資や創業準備に失敗したくなければぜひ入会を検討してみましょう。
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まとめ
口コミからわかるように、創業融資は新たに創業したい未来の起業人の背中を大きく押してくれる存在です。資金調達だけでなく創業支援に充実している機関が多く、事業を成功に導くのに必要不可欠な存在となることでしょう。創業を成功させるにはCEOパートナーなどといった創業コンサルサービスや商工会・商工会議所を賢く活用しましょうね。
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[…] しかし、それに伴ってか、残念ながら廃業率も多い県でもあります。 […]
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