季節資金と呼ばれる運転資金、「季節性運転資金」とは、毎年の決まった季節になると追加で資金調達が必要になってくる運転資金のことを指します。
例えばアパレルショップを経営していて、季節物の流行りを見越して大量に商品を仕入れておく場合に必要な資金なども、季節性運転資金に該当してきます。
さらに詳しく季節性運転資金について解説していくとともに、借入時のポイントや注意点などを併せてご紹介します。
また1人での資金調達が不安なときに、気軽に相談できる実績豊富なコンサルサービス「CEOパートナー」の紹介も行いますので、ぜひ活用を検討してみてくださいね。
季節性運転資金とは?
まずは、季節性運転資金についてわかりやすく解説いたします。
季節資金が発生しやすいとされるケースも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
決まった時期に追加で必要な運転資金
季節性運転資金とは、毎年決まった季節に必要となる運転資金のことです。
業種によっては、クリスマスや夏休みといったイベントシーズンになると仕入れ額や人件費を増やす必要があります。
売上高の増加に伴い収益増が見込まれる一方で、普段よりも大きな支出が発生することが予想されます。
あらかじめ十分な資金を準備しておかなければなりません。
買掛金の支払額増大により発生する
一般的な経営サイクルでは、売上が手元に入ってくる前に材料や在庫の仕入金といった買掛金の支払いが必要になります。
買掛金の支払額が季節性により大きくなればなるほど、通常月よりも資金繰りが厳しくなるでしょう。
そういった場合に、季節性運転資金の需要が発生します。
原則、売上代金回収をもって返済する
季節性運転資金の返済方法は、急遽必要になった運転資金のピークが終わった際に売上代金によって支払うのが通常です。
そのため、季節性運転資金を融資で賄う際は、返済期間を仕入時期から売上ピークの時期までに設定するのがほとんどとされています。
従業員への賞与支払いのために運転資金が必要な場合も、金融機関に相談して融資を受けることが可能です。
季節資金の発生しやすいケース例
ここでは、季節性運転資金が発生しやすいケース例を紹介します。
- スイーツショップ
クリスマスやバレンタインなどのイベント時に需要が増加します。
材料の仕入れ量や人件費が増えるため、運転資金を普段より用意しておかなくてはなりません。
- 学生服を販売するアパレルショップ
一般的に入学式が行われる4月を前に需要が増加します。
この時季には、多くの在庫を用意しておく必要があります。
- 海辺のリゾートホテル
観光客やサーファーなどの宿泊者が増加する夏場は多くの人出が必要です。
なかには、リゾートバイトとして夏の間だけ短期で働ける人を雇うホテルもあります。
季節性運転資金の借入時のポイント
ここでは、金融機関から季節性運転資金を借入れる際に気を付けるべきポイントを紹介します。
下記5つには、特に意識して借入れるようにしましょう。
- 1年を通した商売サイクルを説明する
- 販売・仕入計画の妥当性を示す
- 融資先の銀行を売上回収口座に指定する
- 恒常的に季節資金の調達を行う
- 賞与資金の活用も検討する
1年を通した商売サイクルを説明する
まずは、金融機関にどのような季節性運転資金が必要なのか、年間の商売サイクルを使用して説明しましょう。
毎月の試算表を金融機関に提示すると、月ごとに売上額や仕入額が変動していることがわかるため有効です。
取引してすぐに季節性運転資金のことを金融機関に伝えても、イメージしづらい場合があります。
誰もが納得できるように、明確な数値をもって説明しましょう。
販売・仕入計画の妥当性を示す
金融機関に融資の必要性をアピールするためには、販売や仕入れの妥当性を説明しなければなりません。
融資の返済能力や事業の健全性を、金融機関が確認するためです。
季節による売り上げの変動や需要予測を示す販売計画、仕入額や仕入れタイミングの状況などを説明します。
また、借入れを行った資金の使用目的も示さなければなりません。
人件費なのか仕入れ費なのかといった使用使途を金融機関に説明することで、納得もされやすいはずです。
融資先の銀行を売上回収口座に指定する
季節性の売上金を融資先の銀行口座に入れるように指定すると、借入金の返済がスムーズに行われます。
借入から返済まで一つの口座で行えるため、煩雑な手続きも不要になるでしょう。
また、貸す側の金融機関側からしても自社の口座に売上を入れるようにすれば商売の流れもつかみやすくなります。
貸し方と借り方、双方にメリットがあるため、おすすめです。
恒常的に季節資金の調達を行う
季節性運転資金の融資は、金融機関との信頼関係や実績関係を構築するうえでも重要です。
恒常的に使用することで、金融機関からの評価も高まる傾向にあります。
事業についての理解も得やすくなるため、季節性運転資金に留まらず長期的な運転資金の調達といった可能性も見えてくるはずです。
また、季節性運転資金の融資を効果的に活用すると、通常の運転資金が必要になった際も金融機関から借りやすくなります。
多額の運転資金を用いるために、融資を積極的に行いたい方はぜひ利用してみてください。
賞与資金の活用も検討する
一時的に資金を調達できるという側面からみると、賞与資金も金融機関から借り入れ可能です。
季節性運転資金で必要な人件費の一つに従業員の賞与があります。
多くの会社では夏・冬と年2回の賞与を支給しているのが一般的です。
夏の賞与のために借入れた資金は冬の賞与支給までに返済しておかなければならないため、返済期間は6ヶ月となっていることがほとんどでしょう。
なお、賞与資金の返済には一般的に「営業利益」を活用します。
基本的には黒字計上している企業にしか適用されないためです。
赤字の場合は「自己資金」から賞与の支給を行います。
季節性運転資金の活用時の注意点
季節性運転資金を活用するには、いくつかの注意点があります。
利用時には十分に注意しましょう。
過去の実績や販売見込をよく検証する
季節性運転資金は、過去の実績や売上傾向などを見て算出されます。
しかし、それでも販売時の天候や個人の消費動向の影響を受けるため事前の見込み通りに販売できない場合も少なくありません。
見込み通りに売れなかったために、支払代金の支払いに窮することも考えられます。
そのためにも、過去の販売実績や販売見込みはできる限り慎重に検証しなければなりません。
不良在庫の早期資金化を想定しておく
季節性のある商品が売れ残った場合の資金化方法を、あらかじめ想定しておく必要があります。
商品によっては、その季節に売れなければ販売機会がなくなってしまうかもしれません。
衣料品は流行遅れに、食料品も賞味期限や消費期限があるために、早く売らなければ不良在庫化してしまいます。
万が一売れ残ってしまった商品は、値引きしてセール品として販売したりほかの商品とセットで販売したりするなどできる限り早期に資金化できるように思案しましょう。
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資金調達のためには、融資や補助金の申請が必要です。
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これからどのような資金計画を立てて動くべきか、プロの税理士が的確にアドバイスしてくれるはずです。
まとめ
季節性運転資金は、業種によって必要性が異なります。
しかし、従業員を雇っている、もしくはこれから雇う予定がある場合は、繁忙期の人員増や賞与支給のために必要となるでしょう。
資金繰りや資金調達にお悩みの方はCEOパートナーに問い合わせてみるのがおすすめです。
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