「夫婦で個人事業主としてやっていけるのだろうか?」そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
夫婦で個人事業主として活動することは、自由な働き方や家庭との調和を可能にする素晴らしい選択肢です。
この記事では、夫婦で個人事業主になる3つの選択肢とメリット・デメリット、押さえておきたいポイントを解説します。
夫婦で個人事業主になる3つのケース

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夫婦で個人事業主になる場合、
- それぞれで個人事業主になる
- 片方が個人事業主になり、配偶者を雇用する
- 法人化し、配偶者を雇用する
の3つのケースが考えられます。
以下でそれぞれのケースを具体的に説明します。

それそれで個人事業主になる
夫婦でそれぞれ違う事業を運営する場合は、夫婦どちらも個人事業主になるのが一般的です。
一部のビジネスを共同で展開したい場合でも同様で、基本はお互いが自分自身のビジネスを持つことで所得の分散もでき、共倒れも防げるのでメリットが多いです。
一方で、運営や税務手続きが夫婦双方に必要となり、その負担が増える点はデメリットと言えるでしょう。
このため、夫婦間で役割分担を明確にし、効率的な運営方法を検討することが重要です。

片方が個人事業主になり、配偶者を雇用する
夫または妻のどちらかが個人事業主となり、配偶者を雇用する場合、運営や税務手続きが一人分で済むため手間が軽減されます。
また、配偶者への報酬を経費として計上できるため、節税効果も期待できます。
ただしこの方法にはリスクもあり、事業がうまくいかなかった場合には家庭全体の収入が減少し、家計に影響を及ぼす可能性があります。
事業が既に軌道に乗っており、安定した経営ができている場合には、この形態が適していると言えるでしょう。
法人化し、配偶者を雇用する
夫婦のどちらかが法人を立ち上げ、配偶者を雇用するケースもあります。
法人化するためには個人事業主として開業するよりも多くの手間や費用が掛かります。
また法人設立の場合には税務申請が複雑になったり、赤字でも税金がかかったりと、リスクも多いです。
しかし個人事業主よりも高い節税効果があるので、個人事業主として収入が安定し、事業拡大に見通しがつく場合は法人化をおすすめします。
法人化のタイミングやメリットについて詳しく知りたい方は法人化するメリットの記事も参考にしてください。
夫婦で個人事業主になるメリット

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夫婦で個人事業主になる際には、メリットもデメリットも理解しておく必要があります。
まずはメリットから見てみましょう。
所得の分散による節税効果
夫婦でそれぞれが個人事業主の場合、所得の分散が出来る事で所得税の節税ができます。
日本は累進課税制度を採用しており、所得が多い分高い税率が適応されてしまいます。
具体例として、夫婦で行う事業が所得が1,000万円だった場合と、個人事業主の夫婦がどちらも500万円ずつ稼いで合計が1,000万円の所得だった場合では、所得税に大きな差が出ます。
【夫婦での所得が1,000万円の場合】
1,000万×33%=3,300,000円
控除額1,536,000円を引いて、所得税は1,764,000円
【夫婦の所得がそれぞれが500万円の場合】
500万円×20%=1,000,000万円
控除額427,500円を引いて、572,500円
その二人分なので所得税は1,145,000円
このように計算すると夫婦の所得を分散させることで619,000円も節税になることがわかります。
相互サポートによる事業の成長
夫婦で個人事業主としてそれぞれ事業を運営する際、お互いの性格やライフスタイルも知っているので相互にサポートし合えるというメリットがあります。
事業がうまくいかない時や、大きな決断の際には第三者として意見を言い合える大切なパートナーが近くにいてくれることで事業の成長の可能性が広がります。
柔軟な働き方ができ、家族の時間が取れる
一般的に夫婦共に会社で雇われて仕事をしていると、どうしても休みが合わせづらかったり、生活リズムのズレからトラブルになったりすることもあるでしょう。
しかし夫婦で個人事業主をしている場合、働き方は自分たちで決められるので柔軟な働き方が出来ます。
家族の時間ができ、心にもゆとりをもって働けるのは大きなメリットですね。
社会保険や年金の最適化
国民年金保険も各事業主の所得に基づいて計算されます。
夫婦で別々の事業主として申告をすることで合計の保険料を抑えられる可能性があります。
また、国民年金もそれぞれが加入することで、各自が基礎年金を受給出来る権利が持てるので将来的に受け取れる年金が安定します。
夫婦で個人事業主になるデメリット

夫婦で個人事業主になるデメリットをいくつかご紹介します。
デメリットはあるものの、それに備えた対策もあるので合わせて参考にしてください。
事業運営におけるリスク
個人事業主として夫婦で働く場合、会社員の時のような安定した収入が保証されないため、事業がうまくいかない場合には家庭の経済状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
もちろん一方の事業が成功していれば相手の収入を補えることもありますが、両方の事業が不調に陥ると収入が激減し、生活が厳しくなります。
こうしたリスクに備えるため、計画的に貯蓄を行うとともに、副収入の手段を検討しておくことが大切です。
家庭と仕事のバランス
夫婦がお互いそれぞれの事業を営む場合、二人とも家で仕事をする場合も多く、仕事と家庭の境界線が曖昧になりがちです。
仕事に縛られないで過ごせる半面、いつでも仕事が出来てしまう環境なので、家庭と仕事の線引きをしっかりとし、メリハリがつけられるようにしましょう。
税務処理の複雑化
個人事業主になると帳簿の管理や確定申告を行いますが、夫婦でそれぞれ個人事業主の場合はこれらの税務処理を二人分行うことになります。
夫婦ともに家庭で仕事をしている場合には共同の経費をどのように計上するかも重要で、税務処理の複雑化は避けられません。
手間も書類の量も二倍になるので、必要に応じて専門家のサポートを受けながら行うことをおすすめします。

夫婦で個人事業主になる際に押さえたいポイント

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夫婦で個人事業主をする際には、以下のポイントを押さえて開業や運営を円滑に進められるようにしましょう。
財務管理・経営のサポートは専門家に相談するのもおすすめです。
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適切な事業形態の選択
夫婦で個人事業主として活動する場合には、前述のメリットとデメリットを十分に考慮し、夫婦それぞれの役割、収支状況、ライフバランスに最適な事業形態を選択することが重要です。
夫婦がそれぞれ個人事業主を続ける選択肢に加え、状況に応じて一方が個人事業主となり、他方を従業員として雇用する形態や、法人化を検討することも可能です。
節税効果や家庭全体の収支バランスを意識しながら、事業運営の効率性と家庭生活の安定性を両立するための最適な選択を心掛けましょう。
明確な役割分担とコミュニケーション
家庭と仕事のどちらも密な関係で過ごしていると、どうしてもストレスに感じたり仕事に私情を挟んでしまったりして小さなトラブルが増えてしまう可能性があります。
休日はどのように過ごすか、育児や家事はどのように分担するか、一人時間はいつとれるかなど、ある程度のルールを決めることで解決できることもあるかもしれません。
一緒にいる時間が長い分、夫婦間のコミュニケーションをしっかりとってお互いを思いやる事が大切です。
ワークライフバランスの確保
夫婦で事業を行っていると行っていると家庭内でも仕事の話をする事が増えると思います。
食事中や家族の時間にも仕事の話を持ち込んでしまうと仕事から完全に離れる時間が無く、プライベートの時間との線引きが難しい場合もあります。
夫婦で仕事以外の楽しみを見つけて一緒に楽しむことでリフレッシュしたり、休日は仕事の話はしないようにしたりなど、意識的に仕事とプライベートの時間を分ける事でワークライフバランスを確保しましょう。
税務・会計の適切な対策・相談先の活用
夫婦それぞれの税務や会計を適切に行うためにはあらかじめ申告や記帳の内容を理解し、適切に対策しておくことが重要です。
後から経費の記録ミスや書類の提出忘れなどがあるとうまく事務処理が進まず、余計に時間と手間がかかってしまうのは大きな負担です。
自分自身で調べて理解を深めることも出来ますが、専門家に相談して経費の計上や申告方法をアドバイスをしてもらい、税務リスクを減らすことで確実に手続きが出来ます。

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税理士は節税、開業、税務処理、資金調達など、様々な面でサポートしてくれるので、税務リスクを減らしてくれることももちろん、あらゆる悩み事を解決に導いてくれます。
専門家と一緒に事業を進める場合どんなメリットがあるかを以下で詳しく紹介します。
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複雑な税務処理はプロに任せて安心
夫婦でそれぞれ個人事業主になる場合には二人分の税務処理をするので複雑になりますが、税理士を味方につけることで申告漏れやミスなどのリスクを防げます。
必要に応じて書類作成を代行を頼むことも出来ますし、節税方法などの有益な情報を教えてくれるので税務処理への不安感や手間が一気に解消します。
また、事業形態を変更したい場合にも税務や家計を配慮した最善の方法を提案してくれるので長い目で見ても重要なビジネスパートナーになること間違いありません。
まとめ
夫婦で個人事業主として多くのメリットがある半面、税務の理解とリスク対策が必要になります。
また、一番近くで一緒に生活する人でも仕事の話が多くなると今まで以上にお互いを気遣い、思いやりをもって関わることも意識しなければなりません。
夫婦でもお互いが事業をもって進めることに不安があるのであればCEOパートナーを通して自分達に合った専門家を見つけて有効に活用してください。
夫婦二人で社会で活躍し、事業を運営出来ることは素晴らしいことです。
仕事も生活も最高のパートナーとしてお互いを高め合えるよう、この記事を参考に慎重に決断してください。

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