美容室の経営は、常に最新のトレンドを取り入れたサービスが不可欠。
そんな時に役立つ、資金調達の方法の一つが「助成金」です。
店内設備の充実やオリジナル美容アイテムの開発、予約システムの整備やスタッフの育成など他店舗との差別化を図ることが可能になり、売上アップにも繋がります。
この記事では、美容室経営で利用できる助成金の活用例とその申請方法について解説します。
さらに一人での手続きが不安な方へのサポートもご紹介。
美容室で利用できる助成金・補助金を知れば、あなたのお店をもっと魅力的にすることができるでしょう。
美容室で使える助成金・補助金おすすめ7選
助成金・補助金には様々あり、数百種類あると言われています。
事業に合わせて適切に選ぶことが成功への近道。
ここでは特に美容室におすすめの助成金・補助金を7つご紹介します。
小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」は、小規模事業者の経営改善・持続的な成長を支援するための補助金です。
経営計画に基づき、商工会・商工会議所の支援を受けながら販路開拓や業務効率化に取り組むための費用を補助します。
対象経費はチラシ・パンフレット、ホームページやウェブ広告、店舗の改装、展示会の出展、新商品の開発費用などです。
キャリアアップ助成金
「キャリアアップ助成金」とは、非正規雇用労働者(契約社員、パートタイマー、アルバイトなど)の労働意欲の向上、およびキャリアアップの促進を目的としています。
キャリアアップ計画の内容に応じて5つのコースがあります。
- 正社員化コース:非正規雇用労働者を正規雇用に転換する
- 賃金規定等改定コース:賃金規定を改定し、賃金を引き上げる
- 処遇改善コース:待遇改善を図る
- 職業能力開発コース:職業能力を向上させる
美容室の場合、「職業能力開発コース」で職業訓練の実施、スキルアップ研修の受講支援を活用することが可能です。
両立支援等助成金
「両立支援等助成金」とは、従業員の仕事と家庭との両立を企業が支援し、働きやすい職場環境を整えることで受給することができる助成金です。
ワークライフバランスを重視した企業文化をアピールすることで、優秀な人材を採用しやすくなると同時に、企業イメージの向上に繋がります。
IT導入補助金
「IT導入補助金」は、小規模事業者がITツールを導入する際の費用を補助する制度です。
幅広い業種で活用可能で、業務効率化や顧客満足度の向上を図るためのITツール導入に対して支援を受けることができます。
対象経費は業務効率化のために新たに導入されるソフトウェア製品・クラウドサービスなどです。
予約システムの管理や、キャッシュレス決済の導入を行うことでスタッフの負担が軽減されるだけでなく、顧客の利便性を上げることができます。
ものづくり補助金
「ものづくり補助金」は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略称です。
新しい製品やサービスの開発、生産性向上を図るための設備投資やソフトウェア導入に対して支給される補助金です。
美容室の場合は最新の設備の導入による顧客満足度の向上や、最新のカラーリング技術やヘアケアサービスの導入により、独自の施術メニューの展開などが可能になるでしょう。
事業再構築補助金
「事業再構築補助金」は、小規模事業者が事業の再構築や新たな取り組みを行う際に支給される補助金です。
新しいサービスの立ち上げや店舗のリニューアル、新規顧客獲得のためのマーケティング、オンラインショップの開設などに活用することができます。
経営の安定化、成長を図ることを目的としているので、他店舗との競合対策を考えている場合にもおすすめです。
地方自治体・民間団体の補助金
全国で公募が実施されている助成金以外にも、地方自治体や民間の団体が実施する助成金・補助金があります。
例えば、渋谷区では以下のような助成金・補助金制度を実施しています。
- 原油・物価高騰対策資金
- 運転資金
- 設備資金
- 事業多角化転換資金
【参考】:渋谷区の中小企業事業資金融資あっせん制度
市や区のホームページなどの「事業者向け」案内などから確認ができるので、一度ご自身の住む地域のホームページを調べてみるといいでしょう。
美容室での助成金・補助金活用事例
助成金・補助金は制度により対象経費の内容が変わります。
ここでは、具体的な活用方法と事例をご紹介していきます!
小規模事業者持続化補助金で店内設備を充実
東京都中野区で美容室を経営しているYさんは、長年の営業による店舗の老朽化と新しい競合店の増加に対応するため、「小規模事業者持続化補助金」を活用して店舗内装のリニューアルを実施しました。
- 待合スペースの設置:新しいソファとテーブルを設置し、壁にはアートパネルを飾りました。観葉植物や間接照明を取り入れ、落ち着いた雰囲気を演出。顧客が快適に過ごせる待合スペースを提供することで、待ち時間のストレスを軽減し、リラックスできる環境を整えました。
- 施術スペースの改装:高性能なシャンプー台とカットチェアを新調。壁紙や床材を一新し、施術スペースを広く感じられるよう鏡や照明の配置を工夫しました。快適な施術環境を提供することで、顧客満足度が向上し、口コミや紹介による新規顧客の増加が期待できました。
- プライベートブースの設置:店内に個室のプライベートブースを3つ設置しました。
プライベートブースには専用のカットチェアとシャンプー台を設置し、プライベートな空間を求める顧客やVIP対応が必要な顧客に対して、特別なサービスを提供できるようになりました。
IT導入補助金で予約システムを導入
大阪市内で美容室を経営するTさんは、予約管理の効率化と顧客満足度の向上のため、IT導入補助金を活用してオンライン予約システムを導入しました。
顧客が24時間いつでも予約できるシステムに加え、予約確認やリマインダーの自動送信機能も追加。
予約のダブルブッキングや管理ミスが減り、スムーズな予約対応が可能になりました。
また、 オンライン予約システムと連動する顧客管理システムを導入。
顧客の来店履歴や好み、予約履歴を一元管理することで顧客データを活用したパーソナライズドサービスの提供が可能となり、顧客満足度とリピート率が向上しました。
キャリアアップ助成金でサービスの品質アップ
福岡市内で美容室を経営するMさんは、キャリアアップ助成金の「職業能力開発コース」を活用して、従業員向けの技術研修と接客研修を実施しました。
外部講師を招いて、最新のヘアカット技術やカラーリング技術、ヘアケア技術の研修を実施。
専門のトレーナーによる接客マナー研修を実施し、顧客対応スキルを向上させました。
これにより顧客満足度が向上し、リピーターの増加につながりました。
また、店内業務の効率化を図るための研修を実施。
スタッフの業務フローの見直しと改善を図ることで業務効率が向上し、スタッフの負担も軽減することができました。
助成金申請の流れ
自身の目的に合った助成金を選んだら、申請を行います。
助成金・補助金は公募期間が定められている場合もあるので、早めに準備を始めていきましょう。
必要書類を準備
まずは申請に必要な書類を準備します。
制度によって必要書類も変わってきますが、一般的には以下の書類が必要です。
- 事業計画書
- 経費明細書
- 会社概要書
- 法人登記簿謄本(個人事業主の場合は開業届)
- 決算書または確定申告書
- 予定する経費に対する見積書
- 商工会議所や商工会の会員証明書(※必要な場合)
- 従業員名簿
また、美容室特有の書類としては以下のような例があります。
- 現状の店舗の内外装の写真
- 導入予定設備のカタログ、資料
- 顧客の意見やニーズを示すアンケート結果
申請書提出
書類準備が整ったら提出を行います。
以下の注意点を参考に、不備がないよう最終確認をしていきましょう。
- 申請期限の厳守
- 記載内容に不備がないか・正確な情報が記載されているか
- 全ての書類が揃っているか
- 提出方法が提出先の指示(郵送、持参、オンライン)に合っているか
上記以外にも、担当者の連絡先や事前に案内されているものがあれば必ず確認を行いましょう。
審査
助成金は申請後、審査が行われます。
審査期間は助成金の種類によっても様々ですが、2ヵ月から6ヵ月程を要します。
また、申請する助成金によっては面接が行われる場合もあります。
面接審査では経営者の能力や事業計画の内容を自身で理解できているか、など申請書類ではわからないところがチェックされます。
結果通知・助成金受取
審査完了後、採択通知が届きます。
審査が通っている場合は交付決定通知の内容を確認し、交付申請書の提出を行います。
助成金は実績報告を承認されてから振り込まれるため、採択が決まれば完了するわけではありません。
計画書通りに事業を進め、実績報告を行う必要があります。
受領が完了するまでは気を抜かず、進捗管理を行うことが大切です。
助成金申請はCEOパートナーを頼ろう
既に美容室を経営している方の中には、「多忙な業務の中で準備の時間が取れない」という方や「一人での申請に不安がある、負担が大きい」と感じてしまうこともあるでしょう。
そんな方はぜひ、資金調達のプロ・「CEOパートナー」を頼ることをおすすめします。
事業に合った助成金・補助金を提示
先程、美容室におすすめの助成金・補助金についてご紹介しましたが、助成金・補助金には多くの種類があります。
その中から事業に合った条件を探し出すのは手間がかかるだけではなく、「利用できる助成金がまだあるのに、自分で気付けていなかった」ということもあります。
公募期間が定められている制度もある中、もし知らない間に逃してしまったら非常にもったいないですよね。
「CEOパートナー」なら資金調達に強い税理士から、自分の事業に合った制度をピックアップしてもらうことが可能です。
賢く制度を利用するために、まずは専門家に相談してみましょう。
書類作成を丸ごと依頼
審査において重要な書類作成も、「CEOパートナー」ならプロに丸ごと作成依頼することが可能です。
さらにCEOパートナーは「完全成功報酬型」をとっているので、資金調達が完了するまでは料金は発生しません。
自分で準備をするのも大切ですが、審査を確実にクリアするならプロに依頼するのも選択肢の一つですよ。
資金調達全般をサポート
「CEOパートナー」では資金調達全般のサポートを行っているので、助成金・補助金に関すること以外にも相談ができます。
自己資金の不安から節税対策まで、様々な相談内容に対応しています。
「そういえばこれも」というお悩みも合わせて解決が可能です!
受給後もサポートを受けられる
自分に合った税理士と繋がることができたら、そのまま今後の経営のサポートをお願いすることも可能です。
法人の場合は顧問税理士として金銭管理や経営相談を行えるほか、個人事業主の場合は確定申告の時だけ頼ることもできます。
「CEOパートナー」は信頼できる税理士のみを紹介しているので、今後の経営の助けとなる税理士と出会えるチャンスにもなるでしょう。
まとめ
助成金の申請は一見難しく感じますが、経営の安定・成長を支援してくれる貴重な制度です。
効果的に活用すれば、あなたのお店は新たな魅力を得ることができるでしょう。
「自分の美容室をもっと成長させたい!」という憧れを諦めず形にしてみませんか。
この記事を読んだあなたが、より夢に近づけることを祈っています!
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