近年、独立をしてフリーランスとして働く人が増えているように感じるのですが皆さんはどうでしょうか。
実際に私の周りでも独立した人がここ数年で増えました。
独立をした人はどの人も生活が楽しみでしかたないというようなキラキラした顔をしていて、私まで嬉しくなったのを覚えています。
しかし、それから暫くして会ってみると以前会った時よりも明らかに憔悴といいますか、疲れているような感じでした。
そしてその人達は皆口をそろえてこう言います。
「後悔してる」
と。
あんなにも希望に満ち溢れていた知人たちはどうして「後悔」をしているのでしょうか。
本記事では私の知人3人の独立をして後悔した話をご紹介していきます。
記事の最後にはその知人たちが実際にやってきて学んだこと、こうすればよかったと思ったことなどをまとめましたので今から独立を考えているという方の参考になれれば幸いです。
参考記事:独立してうまくいかない原因4つを大解説!これだけ意識すれば失敗知らず
結果を重視し過ぎたTさん
まずはCさんのお話からです。
Cさんはコンサルタントの会社に務めており、人柄も良く、努力家だったので成績がとても良かったそうです。
そんな性格から準備を入念に行い晴れて独立を果たしました。
周囲からもCさんは必ず成功すると思われていましたが、なぜ独立を後悔してしまったのでしょうか。
経験談
Cさんはもうすぐ還暦となり退社を考える時期でもありました。
そんな時に取引先に思わずこの話をすると、「退社して独立をすればいいじゃないか。まだ働けるだろう?」と言われたのです。
Cさんには元々独立という考えはなかったのですがこの言葉をきっかけに独立を決めました。
それから独立をし、どうやったら利益が出るのかを入念に考え、資料にまとめ、営業を行っていきました。
新規開拓はそこまで力を入れていませんでしたが独立前の取引先が独立しても自身の顧客となっていたので生活には余裕がありました。
しかし、自身もですが取引先も年が年だったため世代交代を行っていき、気づいたら取引先からも契約を切られてしまいました。
これはまずいと急いで新規開拓をすべく営業に力を入れていきましたが中々上手くはいきません。
そんな時に頼みの綱であった最後の取引先も社長が交代し新しい社長となったことで契約は切れてしまいました。
その新しい社長に「Cさんとは前任の社長がいたから契約していたけれどいなくなった今は貴方と契約する理由がない。貴方の提案は利益重視でこちらに対する思いやりが感じられなかった」と言われCさんは初めて自身の営業に間違いがあったことを知りました。
しかし、再度挑戦するにはあまりにも多く物のを失ってしまったのでそのまま事業を辞めることに決めました。
後悔や原因
Cさんは「もっと顧客やお客様に寄り添っていれば」と後悔をしていました。
では他にはどんな原因があるのでしょうか
原因としては以下が考えられます。
- 結果を重視しすぎてしまった。
- 元々いた顧客に頼って新規開拓を怠った。
これが原因で失敗してしまうのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、Cさんはこの2つが大きな原因となってしまったのです。
対処法
Cさんはどうすれば独立を成功させることができたのでしょうか。
その対処法を解説していきます。
①結果を重視しすぎてしまった。
失敗したくないと思うのは誰でも同じです。
しかし、そんな思いから利益だけを求めてしまうと相手は魅力を感じなくなってしまいます。
「自分にこんなにしてくれるんだ」という特別感を持たせることが大切なのです。
そのためには同業他社との差別化を図りましょう。
もちろん利益は大事ですが、それと同じように自分にしかできないなにかと、いった点も大切になってきます。
「この人と契約したい」と相手に思ってもらえるにはどうすればいいかを試案していきましょう。
②元々いた顧客に頼って新規開拓を怠った。
元々顧客がいる場合、その顧客を大切にするのは悪いことではありません。
「2023年度起業と起業意識に関する調査」の受注経路を見ると顧客やその顧客からの紹介が多くありますが、それと同じように営業などを行って顧客を獲得しています。
顧客がずっと顧客でいてくれるとは限りません。
常に新規開拓を模索しながらも顧客のニーズに合わせて提案を行っていく、このバランスを図ることが大切なのです。
勢いで独立をしたKさん
技術職をしていたKさんは所謂「手の抜きどころが上手い人」に腹を立てていました。
上司の前では仕事をして居る風でも上司が見えなくなると途端にさぼりだす。
自身の方が仕事量も多く、責任のある仕事を任せられているのに、上司に好まれて、サボっているのに自身と同じだけのお給料を貰っている同僚に腹を立てていたのです。
もう我慢の限界だったKさんはそこで独立を決めました。
体験談
自身の仕事ぶりに誇りを持っていたKさんはサボっているばかりの同僚とその同僚のいいところしかみない上司に腹を立てて会社を辞め、独立を決めました。
もともとフリーランスでやっていきたいと思っていたKさんは予定より早いけど夢が叶ったと満足していました。
しかし、Kさんは技術は秀でていても経営に関する事にはあまり知識がなかったのです。
新規開拓をしようとしても上手くいかず、取引先とは必要最低限の会話しかしてなかったので独立をしてつながりが切れてしまっていました。
しかも勢いで辞職し独立をしてしまったのもあり、準備はおろか確定申告などやらなければいけないことで溢れかえっていました。
もっと自身の好きな時間に好きなように仕事ができると思っていたので想像とは違ったことにモチベーションが保てずにいました。
そうして1年ほどは頑張って見たものの、上手な営業ができず仕事はほぼ0となり、収入もないためアルバイトをして過ごし、ついには閉業し会社勤めに戻りました。
後悔や原因
Kさんは「こんなことなら独立なんてしなければよかった」と悔やんでいましたが一体何が原因だったのでしょうか。
Kさんの失敗の原因は以下が考えられます。
- 圧倒的な準備不足
- 独立のタイミングを間違えた
- 営業や経営に関する知識不足
Kさんはこの3つが原因で夢だった独立が苦い思い出になってしまいました。
対処法
ではKさんはどうすればよかったのでしょうか。
その対処法を解説していきます。
①圧倒的な準備不足
独立は一朝一夕でできるものではありません。
事業によって異なりますが手続きや資金調達などが必要になるので事前準備は欠かせません。
それを怠ってしまうといざ独立する時にやらなければいけないことで溢れかえって何から手をつけていいのかわからなくなってしまうのです。
いつまでに独立したいのかを考えてそこから逆算してスケジュールを組み、準備することが大切です。
②独立のタイミングを間違えた
その事業が現在需要があるのもなのか、その事業の繁忙期、申告関連の時期。
こういったものを見据えて自身にとってよいタイミングで独立をすると成功率が上がります。
タイミングなんて、と思っていると痛い目に合うかもしれません。
どんなタイミングで独立するべきか下記の記事にまとめてありますのでタイミングで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
参考記事:起業の成功率を上げる7つのベストタイミング!人生の転機を掴み取れ
③営業や経営に関する知識不足
技術があれば仕事は舞い込んでくる。
そんなことはありません。
もちろん技術は必要ですが、その技術を売り込まないと仕事は来ません。
まずは仕事をもらうためにも営業をしていかなければいけないのです。
また、全てを一人で行うので経営に関する知識も必要です。
知識があるのとないのでは雲泥の差があります。
以下の記事で独立に必要な最低限の知識をまとめているのでぜひ参考にしてください。
参考記事:【起業成功者が教える】本当に必要な起業の知識4選!
上手い話に乗ってしまったOさん
知り合いの社長などに勧められて独立を決めたOさん。
その知り合いの社長が出資もしてくれて「絶対に儲かるから」という言葉もあり安心して独立をすることができました。
そんなOさんはどのような後悔をしたのでしょうか。
体験談
Oさんは元々保険会社の営業でした。
コミュニケーション能力が高く、フレンドリーに誰とでも話せたため、取引先からも親しまれていました。
そんな時に知り合いの社長からいい話があると言われたのが、「保険金等の請求書類の代理作成」でした。
保険金等は書類などを作成しないと貰えないのでその作業をめんどくさがる人が多くいました。
その不便さをビジネスにしよう、と社長から打診されたのです。
当時は保険関連で起業や独立をする人が多く、そして儲かっていたのも事実。
保険会社の営業をしていたOさんは、なんとなく触ったこともあるし自前のコミュニケーション能力があればいけると思いました。
波に乗るなら今だとはやし立てられたOさんは勢いで独立を決めたのです。
話を持ちかけた社長が出資をしてくれたこともあり、独立までに時間はかかりませんでした。
最初はその社長の言う通りどんどんと仕事が舞い込みサラリーマン時代よりも稼ぐことができました。
しかし、保険の改正やコロナ禍で仕事はどんどん減り、同じような会社はいつの間にか倒産していました。
Oさんはどうにかして立ちなおそうと考えたのですが、保険に関する知識も多くなく、なにより経営に関する知識が無かったため自身ではどうすることもできませんでした。
知り合いの社長は忙しくなかなか相談できなかったり、周囲にどう話せばいいのか分からず心が病んでしまい最終的には会社は倒産し、多額の借金だけが残ったのです。
後悔や原因
Oさんは「考えなしに上手い話に飛びつかなければよかった」と後悔していましたが、どうすれば倒産せずに済んだのでしょうか。
原因としては以下が考えられます。
- 目先のことだけを考えて行動してしまった。
- 知識が無いまま独立をしてしまった。
- 市場調査ができていなかった。
- 相談できる先が1つしかなかった。
既に成功している人からの打診ということもあり、成功する未来しか見えていなかったOさん。
しかしこの4つが原因でOさんは多額の借金を背負ってしまったのです。
対処法
上記では原因を上げていきましたが、ではどうすればよいのか。
その対処法をご紹介していきます。
①目先のことだけを考えて行動してしまった。
上手い話には裏があるとよく言いますが今回のケースにもそれは言えるでしょう。
どれだけ上手い話だとしても目先のことだけではなくそのあとのことも考えて行動しましょう。
まずは一度持ち帰り、自身で調べたり、周囲の意見を聞くことが大切です。
②知識が無いまま独立をしてしまった。
いざ独立をするとなった時、先に独立をしている同業他社は自身よりも知識のある人の方が多いです。
独立をする前もしてからも、独立を考えている業種のことや経営に関しての知識を自分から取り入れていきましょう。
その事業に関する専門知識や経営、営業に関する知識は独立するためには必須となります。
③市場調査ができていなかった。
①と②に付随して言えることですが、独立をする上で市場調査というのは欠かせないものです。
過去から現在、そして未来を見据えるためにもこの市場調査を怠ってはいけません。
前章でもお話ししましたが、生き残るには他社との差別化を図らなければいけません。
市場調査は他社との差別化を図るためには不可欠なのです。
④相談できる先が1つしかなかった。
悩みや不安を誰にも打ち明ける場所がいくつかあると安心感が増します。
誰かに相談すればいいアドバイスを貰えることだってあります。
業種のことや経営に詳しい人や機関を予め探しておきましょう。
また、1人で独立ではなく仲間共に独立をすることでモチベーションの維持につながることがあります。
参考記事:起業の悩みは無料で相談しよう!0円で賢くお悩み解決、賢く起業!
後悔しないためにやるべき5つのこと
前章では3人の失敗談と対処法を解説していましたが、それ以外にも後悔しないためにやるべきことがあります。
本章で後悔しないためにやるべき5つのことを紹介するので独立を考えている方はぜひ参考にしてください。
成功を信じすぎない
成功を信じることは大切です。
失敗すると思って独立をする人は誰もいませんよね。
しかし、信じすぎてはいけないのです。
独立をすることでどんなリスクやイレギュラーが起こる可能性があるのか、それらはどうすれば予防、解決、最小限に押さえられるのか。
そういったリスクヘッジを行うことが大切です。
どんなリスクがあるのかなど思い付かない場合は既に独立をされている方の経験談などから考えてみるといいかもしれませんね。
参考記事:【起業リスク対策】対策次第で起業後の5年後も変わる!5つの解決法
事業用に予めクレジットカードを作っておく
独立を経験した人の中には独立してすぐの時にクレジットカードが作れなかったという人もいました。
クレジットカードは信用が第一で、その信用がないとカードを作ることができません。
独立仕立てはまだ実績もなく信用がない状態なのでカードの審査に落ちてしまうことがあるようです。
事業用のクレジットカードを持っておくことでプライベートと仕事で分けることができ、管理がしやすくなります。
会社勤めなどの信用がある内に1枚予備でクレジットカードを作っておくことをおすすめします。
参考記事:【個人事業主】起業・独立後のクレジットカードはおすすめ4選
ポートフォリオを作成する
ポートフォリオとは自身が今まで作成してきやものや実績を一目見てわかるようにまとめたものです。
自身はこういうものが作れる、こういうことをやってきたと企業などにアピールするときなどに使います。
実績などがあると相手もイメージしやすくなり、契約につなげることができます。
余裕があるときに土台だけでも作っておくとよいでしょう。
集客や営業を学ぶ
失敗談でもお話をしましたが、独立をしたら全てを一人で行わなければいけないです。
そしてどれだけいいものが提供できても集客がなければ意味がありません。
本やネット、周囲から集客や営業について少しでも学んでおきましょう。
逆にそこに自信がある場合は経営の仕方や専門知識などを学んでおくと成功につながりやすくなります。
また、前章の失敗談でもお話しましたが、取引先や友人・知人からの紹介も受注経路として多くあるのでつながりを大切にすることも重要です。
参考記事:起業が儲からない原因は仕事の取り方にあった!集客に困らない4つの解決策
少しでも多くのお金を貯めておく
独立にかかる費用は人それぞれです。
少ない費用で独立できる人もいれば多額の費用が必要になる人もいます。
少しでも独立を考えている場合は今のうちからお金を貯めておきましょう。
私の知人の中には独立して上手くいっていなかった時期に口座にお金があったことで安心できた。と言っていました。
独立は収入が不安定になりがちです。
収入が低い時も大丈夫と思えるぐらいの貯金があると安心ですね。
ただ、資金がないからと独立を諦めるのは時期尚早です。
融資などを活用することで資金の問題は解決できます。
お金に関するお悩みならCEOパートナーに相談してみてください。
CEOパートナーならそのお金に関する悩みを解決できるかもしれません。
まとめ
今回は独立をして後悔した私の知人3人の実体験をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
この記事を読んでくださった方の中には失敗談を見て不安になってしまった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし「他山の石」ということわざがあるように、他人の失敗から学び、成功へとつなげることができることも覚えておいてください。
私の知人の中にも失敗し、それを糧として成功していった人が多くいます。
皆さんもぜひ、私の知人の失敗談を糧にして成功へつなげていってください。
皆さんの成功を心より祈っております!
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