ビジネスを始めるにあたって、ターゲット層の絞り込みは必須です。
今や大企業ですらターゲット層の設定を重視して行うなかで、ターゲット層の決定をせずに事業を始めるのはナンセンスとも言えます。
とはいえ、ターゲット層の決め方というのは難しそうですし、そもそもどのようにして行えばよいのかわからないといった方も少なくないでしょう。
今回ここでは、ビジネスにおけるターゲット層の決め方を5ステップで紹介するとともに、ターゲット層を決めてビジネスをスタートさせるべき理由や、ターゲット層を決める際の注意点について解説していきます。
1人でターゲット層を正確に選定するのは、なかなか難しい作業でもあるもの。
CEOパートナーでマッチングが叶う税理士を頼れば、ターゲット層を決めるにあたって悩みすぎることもありません。
ぜひ、併せて活用を検討してみてくださいね。
ビジネスのターゲット層5ステップの決め方
早速、ビジネスにおけるターゲット層の決め方を紹介します。
以下5つのステップを参照してください。
市場調査により全体を理解する
まずは、ターゲットとなる市場の調査を行います。
市場調査を行うことで、ターゲット市場の規模や成長性、競合他社の動向、顧客のニーズなどが把握できます。
ここで得た情報をもとにその後の施策を考えるため、可能な限り正確に調査を行わなければなりません。
調査方法は、顧客となり得る層へ電話や街頭などでアンケートを取ったりSNSなどを駆使して志向や行動パターンを分析したり、などがあります。
見込み顧客を区別し絞り込む
市場調査で浮かび上がってきた情報をもとに、自社の商材に関心を持つ見込み顧客を区別し絞り込みます。
年齢、性別、職業、学歴、国、人口、住まいの市町村、最寄り駅といった数々の要素で区別可能です。
このように、各個人のプロフィールから属性を区別することをセグメンテーションといいます。
適切なターゲットを設定するうえで重要な指針となるので、事前にきちんと設定しておきましょう。
ペルソナを作成する
セグメンテーションを行った後は、ペルソナという具体的なターゲット像を設定します。
ペルソナとは、自社の商品やサービスを購買してくれる架空のユーザーのことです。
設定することで、ペルソナにとって必要なサービスは何かという視点で事業を進めることができます。
年齢や家族構成、住まい、悩みなどあらゆる状況設定を行ってください。
たとえば、子育て中の母親向けのファッションを販売するアパレルショップであれば、以下のペルソナが考えられます。
- ペルソナ例
性別:女性
年齢:28歳
家族構成:夫(30歳)息子(8か月)
住まい:大阪府大阪市淀川区
生活スタイル:育休取得中。日中は息子と過ごし、夕方になると夕食を作り夫の帰りを待つ
趣味:ショッピング、旅行
悩み:子どもが生まれる前はそれなりにおしゃれを楽しんでいたが、現在は子ども中心の生活になりそれどころではない。子どもが大事なのは大前提であるが、自分自身の楽しみを見つけるためにも、日々おしゃれをしていたい。
このように架空で構わないので、自社の商品やサービスに合致した特定の人物を思い浮かべることが重要です。
STP分析を実施する
STP分析を活用してターゲットを決める方法もあります。
それぞれS(セグメンテーション)、T(ターゲティング)、P(ポジショニング)の頭文字を取った分析方法で、ペルソナほど具体的に人物像をわけているわけではないものの、大まかな特徴をつかむために有効です。
S(セグメンテーション)は先述の通り顧客を区別することです。
T(ターゲティング)では、セグメンテーションでわけた層のなかからターゲットを絞り込む作業を行います。
ペルソナで挙げた例でいうと、おしゃれを楽しみたい主婦が該当します。
最後にP(ポジショニング)で、自社の立ち位置を分析するのです。
価格帯や顧客に提供できる価値などを考えることで、最適なポジショニングが見えてきます。
ターゲティングで絞り込んだ顧客にとって最適な立ち位置はどこなのかがわかれば、商品やサービスも提案しやすくなるでしょう。
具体的な戦略を策定する
ここまで分析ができたら具体的な戦略を考えていきます。
ペルソナ例で挙げた「子育てしながらおしゃれがしたいママ」をターゲットに据えるなら、”育児の邪魔にならないような着脱のしやすさ”や”子どもにも優しい素材を使用する”といったアイデアが出てくるはずです。
なおかつ、流行の色を取り入れたデザインやオフィスにも着ていけるような綺麗めのファッションも考案すると需要に応えられる商品が生まれるでしょう。
ターゲットをしっかりと絞り込むことで、戦略も具体的に設定しやすくなります。
ビジネスでターゲット層を決めるべき5つの理由
ここでは、ビジネスにおいてターゲット層を決めるべき理由を5つ解説していきます。
効果的な販促により費用や手間が省ける
効率的な事業や販促を行うために、事前にターゲット層を絞り込むことは非常に重要です。
ターゲットを定めるには、事前調査やペルソナ設定などで費用や手間がかかると思う方もいるかもしれません。
しかし、ターゲットを絞り込まないまま事業を進めると、本来狙うべき顧客層以外にもアプローチをしなければならなりません。
ターゲットを絞り込んだ場合よりも莫大な費用や手間がかかります。
恒常的に事業を続けるためにも必要不可欠なので、面倒でもきちんと設定しましょう。
社内の共通認識ができ生産性が向上する
ターゲットを設定し社内に共有することで、どの部署においても同じ認識が生まれます。
その都度狙いや目的などを説明する必要がないため、生産性の向上につながるでしょう。
社内でターゲットを共有しなければ、部署ごとにまったく異なる方向性の施策が上がってくるかもしれません。
社員同士の目線を合わせるためにも、ビジネスにおけるターゲットの設定は重要です。
ニーズの把握がしやすく成約率が向上する
顧客がどんなニーズを持っているのか把握しやすくなるのも、ターゲットを設定するメリットです。
ニーズに見合った商品やサービスの提供につながるため、成約率の向上にもつながりやすくなります。
ただし、成約率を上げるには可能な限り具体的なターゲット層を設定しなければなりません。
年齢や性別だけでなく、住まいや具体的な悩みまでフォーカスするとよいでしょう。
接客や扱う商品など戦略の明確化が叶う
ターゲット設定により、事業戦略が明確になることもあります。
たとえば、「スイーツ好きだけど身体のことを考えるとなるべくヘルシーなものを求めている40代以上の男性」をターゲットとするなら、パッケージや店舗のデザインもシックなイメージになるでしょう。
また、扱う商品は高級路線で接客も品と落ち着きをテーマに教育するなども考えられます。
商品開発や採用活動なども進みやすくなるはずです。
自社の魅力を明確に持つことができる
ターゲットを絞ることで、自社の特徴や魅力が明確化されやすくなります。
上記した「40代以上のヘルシーなスイーツを求めている男性」をターゲットとすると、自社の魅力は「高級感あふれる身体にやさしいスイーツを提供している」という点が挙げられるでしょう。
他社との差別化にもつながるため、やりたい事業はあるけどアピールポイントがわからない方にも有効です。
ビジネスでターゲット層を決める際の注意点
ターゲットを決める際には、注意点も存在します。
こちらも事前にチェックしておきましょう。
「万人受け」を狙うのはNG
「万人受け」する商品やサービスを開発しようとすると、逆に誰にも選ばれない無個性なものができてしまいます。
現代の世の中には、物やサービスがあふれているので消費者に選ばれる個性的なものを提供しなければなりません。
また、たとえば年齢層を絞らず商品を打ち出すと、その分広告や宣伝費も莫大にかかってしまいます。
社内の認識もバラバラになってしまうので、あらゆる面から見ても明確なターゲティングは必要不可欠です。
性別や年齢のみで絞らない
「20代女性向けにファッションを提案」とすると、ターゲットを絞っているように思えますが、実はこれでは不十分です。
休日のデート用ファッションなのか、仕事に着ていくオフィスカジュアルを提案するのかなどもう一歩踏み込んだターゲットを設定しましょう。
性別や年齢が同じでも、人によって考え方や価値観、悩みはさまざまです。
それらをひと括りにしてしまうと、効果のない販促活動になる恐れがあります。
なるべく細かくセグメンテーションをすることで、よりターゲットに刺さりやすいアイデアが浮かぶはずです。
市場ニーズの誤解を避ける
ターゲットを設定していくうえで、市場ニーズに対して誤解や思い込みが発生することがあります。
実はその誤解が視野を狭くしているかもしれないので、事前によく調べることを癖づけましょう。
たとえば、ニッチ市場は利益が少ないと考えている方がいるかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
ニッチ市場は狭いニーズに対応しているため、顧客満足度が上がりやすいとされています。
価格設定も上げられるため、利益率はむしろ高くなるでしょう。
誤解や思い込みにより機会損失を受けることもあるので、あらゆる可能性を検討してターゲティングを行ってください。
ビジネス全般の相談ならCEOパートナーが安心
最後に、ターゲティングを含めたビジネス全般の相談をしたい方におすすめのCEOパートナーというサービスを紹介します。
経営サポート実績の豊富な税理士法人が対応
CEOパートナーでは、さまざまな企業の経営サポートを行ってきた税理士を紹介するサービスを行っています。
紹介元の税理士法人が経営者向けに行う公庫面談サポート数は、全国でもトップの数字を誇っています。
実績をもとに相談先を選びたいなら、間違いなくおすすめの機関です。
税務だけでなくビジネス相談ならなんでもOK
紹介されるのは税理士なので、節税や税制について相談すれば的確に回答してくれるでしょう。
しかし、それだけではなくビジネスに関することであれば適切なアドバイスを受けられるのも魅力です。
企業経営に関するさまざまなノウハウや相談事例を持っている税理士法人なので、ビジネス面で困ったことは何でも相談してみましょう。
ビジネスに必須の資金調達が一番の強み
CEOパートナーが紹介する税理士の一番の強みとしては、資金調達のサポートをしている点です。
毎月の創業融資相談件数を1,000件以上受けている税理士法人のため、企業に合わせた最適な資金調達方法を提案できます。
融資の際に必要な事業計画書の作成代行や、面談サポートも行っている万全の体制です。
資金調達にお困りの方も、これを機にぜひご利用ください。
まとめ
ビジネスを始めるにあたって決めなければならないことの一つがターゲット層です。
誰に向けて事業を行うかがはっきりしなければ施策も打ちようがないため、商品やサービスを作る前に考えておきましょう。
なるべく具体的に作り込むことで、無駄のない効率的な事業につながるはずです。
ビジネスにおける各種相談事に関しては、CEOパートナーへの相談がおすすめです。
資金調達を得意分野としているため、融資や補助金が成功するまで費用は一切かかりません。
事業計画をきちんと立てたうえでわからないことや不安なことを相談してみると、より具体的なアドバイスが得られるはずですよ。
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