フリーランスエンジニア市場は年々拡大しており、需要の高まりにより未経験からでも挑戦するチャンスが広がっています。
ただし、独立後の成功にはしっかりとした準備と計画が欠かせません。
本記事では、フリーランスエンジニアとしてスタートするために必要なスキルや手続き、案件獲得のポイントを解説します。
この記事を読んで、最初の一歩を踏み出してみましょう!
フリーランスエンジニアのリアル

まずは、フリーランスエンジニアの働き方や年収といった多くの人が気になる部分について解説します。
フリーランスエンジニアの働き方
フリーランスエンジニアとは、特定の会社に所属せず個人でクライアントと契約し、プロジェクト単位で仕事を進める働き方です。
在宅型と常駐型の2つのスタイルがあり、在宅型であれば場所も時間も自由に働けます。
常駐型を選択すれば、実際に開発現場に赴いてクライアントと直接コミュニケーションを取りながら作業を行います。
そのため、現場で十分な知見を深められるのが特徴です。
いずれにしても自由度が高い仕事なので、フリーランスエンジニアを副業として始めるケースも増えています。

フリーランスエンジニアの年収
フリーランスエンジニアの年収は、扱うスキルやプロジェクトの規模によって大きく異なります。
ただ、フリーランス白書2023によると、エンジニア職の約8割が年収400万円を超えていることがわかりました。
また、同調査の【職種別時間単価】に関するアンケートでは、時間単価4,000~5,000円に27%と最も多くの回答が集まっています。
フリーエンジニア時間単価 | 1,000円未満 | 1,000~2,000円 | 2,000~3,000円 | 3,000~4,000円 | 4,000~5,000円 | 6,000~7,000円 | 7,000~10,000円 | 10,000円以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2.4% | 10.3% | 24.6% | 27.0% | 22.2% | 5.6% | 6.3% | 1.6% |
エンジニアの平均時間単価を4,000円としたとき、1日8時間、月20時間勤務したと仮定すると年収は768万円となります。
もちろん、その前後の金額の人もいるため一概にはいえません。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、会社員も含めたエンジニア職の平均年収は557.6万円と算出されています。
以上のことから、フリーランスエンジニアの平均年収は500万円後半から800万円台に収束するといえるでしょう。
フリーランスエンジニアに必要な能力
フリーランスエンジニアになるためには、単なる技術力だけでなく、コミュニケーション能力や営業スキルも重要です。
技術力とは、プログラミングやエンジニアになるためのスキルで、フリーランスとして独立するためには3年程度の実務経験が必要とされています。
また、エンジニアはタスクをスムーズにこなすために、チームメンバーとスムーズなコミュニケーションをとる力を持ち合わせておかなければなりません。
そのほかにも、自分のスキルを売り込むための営業力も重要です。
案件を獲得したとしても、継続的に受注できるとは限りません。
新しい顧客の開拓や、以前付き合いのあったクライアントに再度声をかけるといった積極的なアクションも必要となります。

フリーランスエンジニアとして働くメリット・デメリット

では、フリーランスのエンジニアになったときのメリットやデメリットはどのような部分にあるのでしょうか。
こちらでは、それぞれ3つずつにわけて解説します。
メリット①働く時間や場所に縛られない
フリーランスエンジニアの大きなメリットは、働く時間や場所を自由に選べることです。
クライアントとの契約内容にもよるものの、フリーランスエンジニアは基本的にはリモートワークが主流で、自宅やカフェなど、自分のライフスタイルに合わせて働けます。
また、案件ごとの納期さえ守れば、家族やプライベートの時間を優先できる点も利点といえるでしょう。
子育て中のエンジニアや副業を考えている方にとっても、大きな魅力となっています。

メリット②新しい分野に挑戦しやすい
フリーランスエンジニアは、自ら案件を選べるため、新しい技術や分野に挑戦しやすい環境にあります。
固定された業務ではなく、プロジェクトごとに異なる技術を扱うため、常に最新技術に触れられる機会も増加します。
会社員として働くなかで、業務が固定化されて成長を感じられなくなったと考える方も多いでしょう。
フリーランスエンジニアになれば、スキルの幅が広がるうえに、専門分野においてもさらに深い知識の習得も可能です。
新しい言語やフレームワークに挑戦することで、長期的なキャリアアップにもつながります。
メリット③努力次第で収入を伸ばせる
フリーランスエンジニアは、努力次第で収入を大幅に増やすことが可能です。
会社員のように固定給ではないため、案件を増やせばその分報酬は高くなります。
専門性を持つエンジニアは希少価値が高いため、高額なプロジェクトを獲得しやすくなるのも特徴です。
また、複数のクライアントと同時に契約することも可能なため、収入源を複数確保することで突然の契約打ち切りといったリスクにも対応できます。

デメリット①収入が一定ではない
一方で、フリーランスエンジニアは安定した収入を得るのが難しいというデメリットがあります。
案件が途切れたりクライアントとの契約が終了したりした際には、一時的に収入が途絶えてしまうことも。
また、プロジェクトの予算や市場の状況により、希望する単価での案件獲得が難しい場合も考えられます。
貯金や資金管理をきちんと行い、リスクに備えることが重要です。
デメリット②開発以外の業務にも時間を取られる
フリーランスエンジニアに限らず、フリーランスという仕事をする人は本業以外の業務も自分で行わなければなりません。
案件の管理やクライアントとのコミュニケーション、スケジュール調整、税務処理といったあらゆる業務を自らの手でこなす必要があります。
ときには、営業活動や新しいクライアントの開拓に時間を割かなければならないことも多くなるでしょう。
開発以外の業務が増えることによって、報酬が減少してしまうことも考えられます。
自己管理能力や先々を見越して判断する力が求められるため、計画的な業務管理が重要です。
デメリット③保険や年金の支払いが自己責任となる
フリーランスエンジニアは、会社に所属していないため、健康保険や年金などの社会保障制度の手続きや支払いはすべて自己責任で行わなければなりません。
毎月の保険料や年金の支払い手続きも自ら行う必要があります。
支払い手続きを怠ると、後になってまとめて請求書が届くので注意が必要です。
また、病気や怪我で働けなくなった場合の収入保証もありません。
長期的リスクに備えるための貯金や保険制度の利用も検討しておくことをおすすめします。
フリーランスエンジニアの始め方

では、実際にどのようにすればフリーランスエンジニアとしてのスタートが切れるのでしょうか。
始め方として以下6つのステップにまとめました。
実務経験を積んでおく
フリーランスエンジニアとして成功するためには、実務経験が非常に重要です。
基本的にクライアントは即戦力を求めているため、目安として3年以上の経験を積んでおくと、案件を獲得しやすくなります。
未経験からフリーランスを目指す場合は、会社員の傍ら副業として活動を始めながらスキルや実績を身につけておくとよいでしょう。
いずれにしても、最低限のプログラミングスキルと業界知識を持っておくことが不可欠です。
副業から活動開始
フリーランスエンジニアのおすすめの始め方は、副業からスタートさせることです。
正社員の収入を維持しながら、エンジニアとしての仕事を徐々にこなすことで、リスクを抑えつつもスキルを高められます。
また、副業とはいっても実績の積み上げにもなります。
そのため、将来の独立時にはスムーズに案件獲得につながる可能性が高まるでしょう。
ただし、本業に支障をきたしてしまわないように、くれぐれもご注意ください。

開業届を提出する
フリーランスエンジニアとして独立する際、開業届を提出することをおすすめします。
開業届を提出すると、青色申告ができるようになる点がメリットです。
青色申告ができるようになると、所得税の軽減につながることがあるため、大幅な節税効果をもたらします。
また、開業届の提出はフリーランスとしての社会的信用を高める効果もあるため、しっかりと手続きを行いましょう。

税金関係の書類を提出する
フリーランスエンジニアとして独立すると、確定申告が必要になります。
税務署に提出する書類を整えながら、毎年の税務申告をきちんと行ってください。
開業届を提出後は、青色申告承認申請書や帳簿の記録を行い、税務署に提出します。
税制面で有利な条件が得られ、効率的に税金の支払いを行うことが可能です。
保険関係の切り替えを行う
フリーランスエンジニアに転身すると、年金・健康保険・雇用保険といった各種雇用関係の切り替えも必要です。
お住まいの市町村区役所に出向いて、国民年金と国民健康保険に切り替えましょう。
とはいえ、会社員時代と比べると保険は手薄になっていることは否めません。
企業での福利厚生もないため、個人での保障が必要となります。
将来への積み立てや資産運用の知識を身につけ、長期的なリスクに備えるようにしましょう。

案件を獲得する
ここまで終了したら、いよいよ案件獲得に向けて動きます。
案件獲得のためのルートはさまざまあり、知人からの紹介や、クラウドソーシング、フリーランスエージェントを活用するのが一般的です。
クラウドソーシングはネット上に掲載されている求人にこちらからアプローチを行う方法です。
一方、フリーランスエージェントは、自分に合った案件を専門のエージェントが代わりに見つけてくれます。
案件獲得方法は無理に絞らず、さまざまな可能性を残すことで豊富な案件に出会えるでしょう。
フリーランスエンジニアで成功するコツ

続いて、フリーランスエンジニアとして成功するコツを紹介します。
最新の技術や情報を継続的に学ぶ
フリーランスエンジニアとして成功するためには、常に最新の技術を学び続けることが不可欠です。
IT業界の進歩は目覚ましいスピードで変わっていくため、新しいプログラミング言語やツールを習得し、常に技術力のアップデートが求められます。
たとえば、Go・Ruby・Pythonといった近年注目されているトレンドの言語に触れてみるのも有効でしょう。
これらの言語は業界でも需要が高まっているため、身につけておけば案件獲得時にアピールポイントになります。
業界情報の獲得は常に心がけるようにしましょう。
信頼を築き上げて人脈を増やす
フリーランスエンジニアとしての成功には、クライアントからの信頼が重要です。
信頼を築くことで、リピート案件や紹介をもらいやすくなり、安定的な仕事の確保につながります。
また、業界内での人脈作りも欠かせません。
勉強会やセミナーなどに参加することで、同業者との交流を深められます。
新たな案件獲得のチャンスも広がるでしょう。
さまざまな方法で案件を確保する
フリーランスエンジニアとして成功するためには、案件獲得の方法を多様化しておくことも欠かせません。
クラウドソーシングやフリーランスエージェントはさまざまな種類があるので、気になる案件を持っているサイトであれば積極的に登録してみましょう。
また、企業に直接営業の連絡をしたりSNSを活用して自分のスキルをアピールしたりすることも有効です。
Webサイトや自分のブログを運営して、自己PRを行うという方法も考えられます。
複数の方法を組み合わせることで、安定した案件獲得が可能になるでしょう。

資金繰りに支障が出ないよう管理する
フリーランスエンジニアの仕事は収入の波があるため、資金繰りをきちんと管理しておかなければなりません。
定期的な案件を確保し、先々の費用や収入を意識しながら収支計画を立てましょう。
また、経費や税金も適切に管理し、急な支出に備えるための資金の余裕を持つことも大切です。
フリーランスの資金管理は、自身の生活にも直結することなので、慎重かつ丁寧に行いましょう。
まとめ
フリーランスエンジニアとして独立したいと思う人は数多くいるでしょう。
始め方としては難しくはないものの、完全未経験・スキルなしでは厳しいためきちんと実務経験をつけておくことが重要です。
また、始める際には税務関係や保険関係といった複雑なフローもこなさなければなりません。
「本業に集中したい」「税金の計算に自信がない」という方はCEOパートナーに相談してみてはいかがでしょうか。
事業運営に詳しい税理士を紹介するサービスを行っているため、独立を希望するフリーランスエンジニアのサポートも対応可能です。
税務・保険関連の支援はもちろん、資金調達や資金繰りのアドバイスも守備範囲となっています。
独立を検討している方はぜひお問い合わせください。

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