海外での法人設立を検討している方は、かかる費用については必ず気になるところでしょう。
日本で法人設立する場合とは勝手が違い、国によって設立費用や維持費用、また資本金の定めなどが大きく異なってきます。
ここでは海外で法人設立する際に選ばれやすいトップ5か国の設立費用にフォーカスを当ててご紹介していくとともに、気になる費用の内訳も解説。
そもそも海外で法人設立することの費用面でのメリット・デメリットについても触れていますので、ぜひ確認していってください。
海外での法人設立は不安なことも多いはずですので、CEOパートナーまで費用相談するのがおすすめですよ。
海外で法人設立する費用をトップ5か国紹介
最初に、海外で法人設立をする際に選ばれやすい5か国の設立費用を紹介します。
ニュージーランドの法人設立費用
ニュージーランドの法人設立費用は、おおよそ50万円〜90万円程度とされています。
内訳としては、送金手数料や為替手数料、移民局の実費などです。
会社登記申請費用は105NZドルと定められています。
1NZドルを90円とすると、日本円では9,450円です。
また、ニュージーランドは世界銀行が調査した「ビジネスのしやすさランキング」で毎年のように上位にランクインしているほど、外国人起業家を積極的に誘致しています。
シンガポールの法人設立費用
シンガポールでの法人設立費用は、1,000万円程度の資金を要するといわれています。
シンガポールで会社を設立する際の最低資本金は特にありません。
1シンガポールドルからでも法人登記は可能ですが、就労ビザを取得する場合は一般的に10万シンガポールドル以上が必要とされています。
1シンガポールドルは105~115円程で取引されているため、相応の資金を用意しなければなりません。
さらに、会社名の申請費用や設立申請費用で315シンガポールドルかかります。
世界的に見ても成長著しいシンガポールですが、会社を設立するとなるとまとまった資金を用意しておく必要があるでしょう。
香港の法人設立費用
香港で法人を設立する場合は、200万円程度用意するとよいです。
香港では、1香港ドルの資本金があれば会社を立ち上げることができます。
しかし、銀行口座の開設をスムーズにするためにも10,000香港ドル程度で設定しておくとよいでしょう。
1香港ドルが10円後半から20円程度なので、10,000香港ドルの場合は200万円は必要です。
会社設立の際に必要な各種手数料も、資本金から支払うことができます。
デンマークの法人設立費用
デンマークで、A/S企業として会社を立ち上げるなら900万円程度、ApS企業なら90万円程度が必要です。
A/S企業とは、株式市場に上場する可能性のある大企業に適した会社形態を指します。
一方で、ApS企業は中小騎乗向けの会社の所有者が1人か数人である場合に適した会社形態のことです。
デンマークで会社を設立する際は、デンマーク子会社法に則り基本的にどちらかの形態を選択しなければなりません。
企業の方向性や保有している資金などから、適切な形態を選びましょう。
韓国の法人設立費用
韓国で法人を設立する場合は、約1億円の資金が必要です。
ただし、その多くが会社設立時の資本金として必要な金額です。
韓国での法人設立における資本金は、投資家一人当たり1億ウォン以上と定められています。
加えて、登録免許税や登記簿謄本・印鑑証明書の取得費なども必要です。
海外で法人設立する費用面でのメリット
では、海外で法人を立ち上げるのは、費用面でどのようなメリットがあるのでしょうか。
下記3つが考えられます。
- 節税につながる
- 原料・材料のコスト削減につながる
- 労働力を安い人件費で確保できる
節税につながる
まずは、選択する国によっては節税になるからです。
日本国内で会社を運営する場合、普通法人の法人税は23.2%であり、さらに法人住民税や法人事業税を加えると所得に対する税率は約30%になります。
一方、国外で事業を行えばその国の税制制度に則って税金を払います。
国によっては非課税になったり著しく税率を下げるたりすることも可能です。
日本国内に比べると、圧倒的に有利に事業を進められるでしょう。
原料・材料のコスト削減につながる
材料を現地調達できる場合は、輸送コストを削減できるので原材料費のカットにもつながります。
特に、原材料が製造国で安価に生産されている場合はさらなるコストカットにもなるでしょう。
また、工場や流通拠点を原材料の産地近くに設置すれば、より費用の削減が可能です。
労働力を安い人件費で確保できる
一部の国では、日本よりも安い人件費での雇い入れが可能です。
毎月かかる人件費は、会社の資金を切迫する費用の一つとされています。
しかし、従業員をカットするのも給料を下げることも難しい事業者も多いでしょう。
その場合は、労働力が安い国で会社を立ち上げるという方法もおすすめです。
海外で法人設立する費用面でのデメリット
続いて、海外で法人設立をする際の費用面におけるデメリットについて解説します。
設立費用・維持費用がかかる
税制面では恩恵を受けられますが、会社設立時には多くの費用が掛かります。
さらに、場所によっては年間20~30万円ほどの維持費を支払う必要もあります。
多くの利益を生み出している企業であれば節税に有利に働く一方、そうでない企業にとってはメリットは薄まるでしょう。
税金関連だけでなく、設立費用や維持費にも目を向けて立ち上げるようにしてください。
融資を受けるのが難しい
海外で法人を設立した場合、現地での信用履歴や取引実績が少ないため、金融機関からの融資を受けるのが難しくなる傾向があります。
外国法人に対してリスクを感じる銀行もあるため、高額の担保を求められたり金利が高く設定されたりすることも。
いずれにしても、設立当初から現地で融資を受けるのはハードルが高いと言えそうです。
また、日本政策金融公庫のような公的金融機関の融資対象は、日本国内の会社です。
日本で融資を受ける場合にはあらかじめ外国法人でも問題ないかチェックしておきましょう。
資本金や出資者など規制が厳しいことも
国によっては、法人設立について資本金や出資者に厳しい規制が設けられている場合があります。
日本で設立するよりも多くの資本金を求められる場面は少なくないでしょう。
また、現地出資者を一定の比率で参加させることを義務付けている国も存在します。
現地の企業や個人との契約・パートナーシップが必要なので、日本では必要とされない出費にもつながる可能性があります。
海外で法人設立するときの費用内訳
ここでは、海外で法人設立をする際の費用の内訳を解説します。
海外法人設立費用
事務所を設置し、事業を始めるための事務費用です。
資本金や会社の申請費用、各種手数料などさまざまな種類が存在します。
なかには、現地企業よりも多くの設立費用がかかる場合もあります。
国によって大きく異なるので必ず事前調査を行いましょう。
ビザ発行費・ライセンス費
現地でのビザ発行費用や、特別な業種や業態で運営を行う場合のライセンス費用です。
ビザについては種類によって料金が異なり、手続きに数万円から数十万円かかることもあります。
また、飲食業や金融業などで必要なライセンスも、国によってはビザ発行費と同様の費用がかかります。
立ち上げようとする事業によって費用は異なるので、事前にチェックしておきましょう。
市場調査費
現地で事業を成功させるためには、ターゲット市場や競合分析を行う必要があります。
マーケット調査や競合調査、サプライチェーンに関する調査などを行いましょう。
市場調査の方法は、専門調査機関に依頼する、現地に住む外国人に直接依頼するなどがあります。
専門調査機関に依頼すると数十万円かかることが多いです。
一方、個人の外国人であれば大幅なコストカットができます。
小規模の調査の場合は、現地の外国人にネットなどから直接依頼しましょう。
事務所家賃
海外で事業を行う際は、現地にオフィスや事務所を構えなければいけません。
賃料は都市や国によって異なります。
たとえば、ニューヨークやシンガポール、ロンドンなどの都市は高額の賃料を払わなければならないでしょう。
海外進出する際は、賃料相場についても調べておくとよいです。
人件費
現地で雇用するスタッフの人件費も大きなコストです。
人件費は国や地域、景気によっても大きく左右されます。
進出を予定している国や都市の景気動向や、賃金水準を確認しておくとよいでしょう。
労働力の安い国であれば人件費を抑えることができる一方、先進国や高いスキルを求める場合は高額な給与が必要となる傾向にあります。
海外で法人設立するなら費用相談はCEOパートナー!
最後に、海外で法人設立する場合に相談したいCEOパートナーという税理士紹介サービスについて解説します。
法人設立に精通した税理士法人をご紹介
CEOパートナーでは、相談に訪れた事業者に最適な税理士を紹介するサービスを行っています。
税理士が所属する税理士法人では、これまで数多くの経営相談を受けてきました。
法人設立に関しても専門家といえる知識を携えています。
会社を立ち上げるにあたり、お困りごとがある方はぜひご相談ください。
有効な資金調達手段を専門的にアドバイス
CEOパートナーが紹介する税理士は、資金調達についても精通しています。
海外で法人を設立するためには、特に大きな金額を要する場合が多いです。
紹介される税理士は、そんな時にピッタリの資金調達法をアドバイスしてくれます。
また、資金調達に不可欠な融資や補助金の審査手順もレクチャー可能です。
書類作成や面談サポートも丁寧に行います。
法人設立後も顧問税理士として経営サポート
紹介される税理士を活用できるのは、設立前だけではありません。
法人として設立した後も、顧問税理士として経営サポートを行います。
資金調達もうまくいって、事業もスタートできたとしても、悩みや不安は常に付きまとうものです。
問題を解決してくれるのはもちろん、相談相手としても心強い存在になってくれるでしょう。
経営面で困ったことがあれば、いつでも相談してみてください。
まとめ
海外で法人を設立するには、さまざまな費用がかかります。
国によっても制度や金額が異なるので、きちんと吟味したうえで設立を進めましょう。
かなり高額な設立費用を必要とする場合も多いため、困った時はCEOパートナーの税理士法人までご相談ください。
どの国であれば、なるべくリスクをかけずに法人設立が可能かをアドバイスしてくれます。
資金調達や税制面の提案も行うので、本気で海外進出を考えている方はこの機会に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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