コンパウンドスタートアップとは?メリットデメリットと2つの成功事例

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近年、独立や開業を検討する方はコンパウンドスタートアップという言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

コンパウンドスタートアップとは簡単に言うと、スタートアップの時点で、同一企業内で複数事業を同時に立ち上げる方法を指します。

主にベンチャー企業のよく取る方式で、事業拡大を効率的に進めたい事業者が選択します。

あまり一般的なスタートアップの手段ではないため、前例が少ないですが新しいスタートアップの手段として、近年注目されています。

今回はコンパウンドスタートアップとは何か、そしてコンパウンドスタートアップを行なうメリット・デメリット、実際にコンパウンドスタートアップした企業の事例や成功ポイントを解説していきます。

新しい起業の仕方に興味ある方はぜひ最後まで目を通してみてくださいね

目次

コンパウンドスタートアップとは?

起業

コンパウンドスタートアップは、世界的なSaaS企業の一つでもあるRipplingのCOOを務めるMatt MacInnis氏によって提唱されました。

それ以降、多くの経営者に影響を与えるビジネスモデルとして世界中に広まっています

ここでは、そんなコンパウンドスタートアップについて詳しく解説していきます。

複数サービスを一つの企業内で立ち上げる

最大の特徴は、複数のサービスを一つの企業内で立ち上げられるという点でしょう。

単一の商品やサービスに依存するのではなく、いくつかの事業を立ち上げて収入を得ることが可能です。

幅広い層をターゲットにできるので、事業の可能性も広まると多くの注目を集めています。

一つが成功してからでなく同時立ち上げがミソ

コンパウンドスタートアップのさらなる特徴として、事業を同時に立ち上げるという点も挙げられます。

同時に事業を動かすことで、収益面での期待はもちろん、変化する市場への対応も可能です。

また、事業間でのイノベーションや相乗効果を生む可能性もあります。

消費者からしても、より良いサービスになる期待が高まるため事業の同時立ち上げはコンパウンドスタートアップにおいては必須となるのです。

顧客ターゲットを同一にして効率を狙う

事業を複数立ち上げたとしても、ターゲットは絞った方がよいとされています。

理由としては、顧客の認知を深めるためのマーケティング戦略を効率よく行なえるからです。

市場に対して一貫性を持ったメッセージを発信できるので、ブランドイメージもより浸透しやすくなります。

また、顧客のニーズや行動パターンも単一事業に比べると、より深く理解できるでしょう。

コンパウンドスタートアップのメリット

メリット

続いては、コンパウンドスタートアップを活用した時のメリットについて解説します。

収入源が複数持てるため経済的に安定する

コンパウンド・スタートアップは、複数の収益源を持つビジネスモデルです。

複業している人と同様に、経済的な安定性をもたらすことができます

たとえば、飲食店を経営しながらスープやレトルトカレーの通信販売、店内やウェブサイトに広告を配置して収入を得ているとします。

この場合は、飲食店以外にも多面的な事業を行うことで、収入の安定につながると考えられるでしょう。

一つ失敗しても他のビジネスで支えられる

同時に複数の事業を走らせておけば、成功する可能性も上がるというメリットもあるでしょう。

一つの事業のみに力を注ぐのは、リソースは割けますが失敗した時のリスクは大きいです。

一方で、いくつか事業がある場合はその分効率的に仕事を進める必要があるものの、どれか一つは当たるかもしれません。

収入的にも精神的にも、安定しやすいといえます。

特定の市場や製品に依存するリスクが減る

複数のビジネスを行なっていることは、リスク分散にもつながります

月に100万円の収入を1つの事業でまかなっている場合、そのビジネスが崩れたら当然収入も落ちていくでしょう。

しかし、4つの事業で月に100万円の売上を上げていれば、たとえ一つが崩れてもダメージは軽く済みます。

特定の事業に依存しなくてよくなるので、視野も広く持てるはずです。

顧客に対しさまざまな働きかけができる

さまざまな視点からアプローチができるのも特徴の一つです。

先ほどの飲食店の例を挙げると、お店に食事をしに来た顧客に追加で自宅でも食べられるレトルト食品を販売するという働きかけも可能になります。

遠方でお店に来ることができないという顧客には、通信販売の提案も可能です。

あらゆる属性の顧客に対して多角的な働きかけができるのは、コンパウンドスタートアップならではのメリットといえるでしょう。

コンパウンドスタートアップのデメリット

デメリット

一方、コンパウンドスタートアップを活用した際のデメリットについても解説します。

複数サービスの同時管理がややこしい

複数の事業を行なうことがリスク管理や収益面でメリットになりますが、その反面で管理面に不安を抱えることもあります。

規模の違いはあるとはいえ、最初のうちは一つの事業を軌道に乗せていくことさえ難しいです。

それをいくつも並行して対応しなければならないのは、非常に骨が折れる作業でしょう。

効率的に運営をしていかなければ、結局共倒れになってしまう可能性があります。

各ビジネスの成長が制約される可能性

複数のビジネスを同時に行なうと、どうしてもリソースが割けなかったり十分に資本を費やせなかったりします。

一つの事業であれば100%注げたところが、分散してしまうという点はデメリットといえるでしょう。

こちらについても、なるべく効率的な運営を行なうことが求められます

最低限のリソースが割けないと判断した場合は、撤退も視野に入れるべきです。

基盤づくりが十分でないとうまくいかない

お伝えしてきた通り、コンパウンドスタートアップを成功させるには十分な効率性が重要です。

そのためにも、人材や組織体制、資本政策といった基盤づくりを行ないましょう

効率よく業務をこなせるような組織体制を構築できれば、複数の事業も回せるはずです。

ビジネスの構想段階から検討しておくと、スムーズに進められるでしょう。

コンパウンドスタートアップの事例

成功事例

実際にコンパウンドスタートアップを活用して成功した企業は世界中にあります。

そのなかでも特に著名な2つの企業の事例を挙げて、さらに具体的に解説を進めます。

オンライン小売業に留まらないAmazon

まずは、アメリカ合衆国にあるオンライン小売業大手のAmazon社です。

同社では、オンラインで商品を販売するサービスだけではなく、Amazon Web Services (AWS) などのクラウドサービスやPrimeビデオに代表されるエンターテインメントサービス、広告事業なども行なっています。

多角的な事業を行ない、数多くの顧客獲得に成功してきました。

複数の収益源を持つ企業として、コンパウンドスタートアップの成功例の一つに度々名前が挙がる企業です。

さまざまなビジネスモデルを持つGoogle

続いても、世界的に有名な企業の一つ。

アメリカ合衆国に本社を構えるGoogle社です。

検索エンジン最大手という顔を持ちながら、YouTube、Gメール、クラウド、スマートフォンなどのハードウェア製品開発といった数多くの事業を展開しています。

同社の売上を支えているのは、ほとんどが広告収入です。

その収入があるからこそ、数多くのビジネスモデルを立ち上げられるという面もあるでしょう。

コンパウンドスタートアップ成功のポイント

成功

では、どのようにしたらコンパウンドスタートアップで成功に導けるのでしょうか。

そのポイントもいくつかご紹介します。

はじめから複数事業を持つ前提で立ち上げる

事業を立ち上げる段階で、コンパウンドスタートアップにすると決めておきましょう

そうすることで、準備の段階で複数事業に対応できる動きが取れるはずです。

事業に対する心構えも変わってくるので、挑戦するなら立ち上げの段階から始めることをおすすめします。

CEOパートナーを頼って適切に資金調達する

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事業を複数行なうということは、それだけ資金も必要になるでしょう。

融資や補助金を利用して資金調達を目指す方は、CEOパートナーに一度連絡してみてください。

創業融資に関する経験豊富な税理士を紹介する事業を行なっています

創業者と事業に最適な資金調達法を提案してくれるので、今後のビジネスの指針になってくれるはずです。

人材や組織体制を整える

創業段階で複数の事業を回すためには、効率的な運営を行なわなければなりません。

そのためにも、組織の体制を整えておく必要があります

一人でも複数でも、どのようなサイクルで仕事を回したら効果が最も表れるかという点を重視して戦略を練っておきましょう。

顧客データをうまく使い回す

一つの事業で得た顧客データを別の事業でも共有することで、新しい商品やサービスを提案しやすくなることがあります。

なぜなら、一度提案していれば、その顧客の特徴や傾向を把握しているためです。

また、既存の顧客データの購買履歴や行動データを使えば、効率的なマーケティング戦略にもつながります。

まとめ

コンパウンドスタートアップは、上手に活用すればビジネスにおいて有益な結果をもたらしてくれるでしょう。

ただし、複数の事業を同時に運営しなければならないため、より高い効率性が求められます。

入念な事前準備が必要なので、事業開始前に組織体制などを整えておきましょう

また、事業を立ち上げるには開業資金が必要不可欠です。

コンパウンドスタートアップを行なうのなら、それだけ多くの資金を確保しなければなりません。

資金調達でお困りの際は、CEOパートナーにお問い合わせください。

経営面のトータルサポートも行なうので、コンパウンドスタートアップを始めたいという方にも最適なアドバイスをしてくれるでしょう

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この記事を書いた人

Webライター歴3年、現在は個人事業主として活動しています。独立を目指す方に私の経験で何か役立つものがあればと考え、主に起業に関する記事を書いています。趣味はK-POPとSFアクション映画と猫の動画を見ること。

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