美容室の事業計画書を作成するのは、簡単ではありません。
しかし美容室の開業を成功させるには、事業計画書の作成が必要不可欠です。
融資などの資金調達時に提出書類となるほか、事業の大事な方向性を決める指標の役割も果たします。
そんな美容室の事業計画書作成において、必須となる8項目の書き方とともに、ポイントや3つのテンプレートをご紹介していきます。
「CEOパートナー」という、事業計画書の作成において心強い味方となる専門サービスのご案内もありますため、事業計画書の作成で失敗したくない方、美容室を成功させたい方はぜひ最後までチェックしていってくださいね。
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美容室の事業計画書8項目の書き方
「事業計画書」と一口に言っても、「具体的に何を書けばいいの？」「どこまで詳細に書けばいいの？」とさまざまな疑問が浮かび上がってきますよね。
まずは事業計画書の全体像を掴むために、美容室の創業に必要な8つの項目の書き方をご紹介していきましょう。
美容室創業の動機・きっかけ
創業の動機は、融資を受ける際の重要な要素です。
金融機関が「この事業者なら応援したい」と感じられるように、自分の情熱や具体的な目標を伝えることが求められます。
例えばですが、単に「美容室を開業したい」と伝えられるよりも、「キッズスペースを設けて、忙しいママさんの癒しの空間になれるような美容の場を提供したい」などといった具体的な想いを主張することで、融資担当者の心に響くかもしれません。
特定のターゲットに向けたサービスを提供し、地域社会に貢献したいという社会的な意義も伝えることで、より説得力が増すでしょう。
個人的な経験に基づく具体的なエピソードを含めると、事業計画書がより魅力的になります。
経営者の職歴・実績
経営者の職歴や実績を強調することで、事業への信頼性が高まります。
美容師としてどのような経歴を経てどんな成果を上げてきたかを具体的に示しましょう。
店長経験やチームリーダーとしてのマネジメント経験、顧客との関係構築に成功したエピソードなどが該当します。
さらに、技術的な賞の受賞歴やコンテストでの実績、美容師免許や管理美容師などの資格を取得している場合は、さらなるアピールの材料になります。
取扱商品やサービス、メニュー
美容室で提供する商品やサービスの内容を具体的に記載します。
カットやカラー、パーマなどの料金設定や、シャンプーやスタイリング剤の販売についても触れましょう。
メインメニューの価格設定だけでなく、他店との差別化を図るための特別なサービスや、特に力を入れて売り出したいサービスの特徴（例：天然素材を使用したヘアケア）なども強調してください。
また、ターゲット層や顧客獲得方法を含めた販売戦略についても具体的に説明することが大切です。
サービスの特徴が具体的に伝わるように工夫することで、より成功に近づきます。
仕入先と見込み客
仕入先と見込み客については、安定した取引関係が構築できるかどうかが重要です。
美容用品の安定供給を可能にするような信頼性の高い仕入先の選定や、既存の固定客リストを元にした見込み客の獲得計画を記載します。
見込み客に対してどのようなサービスを提供するか、またその顧客層のニーズにどう応えるかを具体的に説明することで、事業の成功確率が高まるでしょう。
融資を受ける際、仕入先や見込み客の証拠として、各リストを追加書類として提出できれば、事業の成功性を強調する効果的な材料となります。
従業員について
従業員の雇用計画についても、明確にしておかなければなりません。
美容室の規模や提供するサービスに応じて、どれくらいの人数が必要か、スタイリストやアシスタントの具体的な役割分担を記載します。
最初は少人数で始め、顧客数の増加に応じて従業員を増やすプランを立てるのも一つの手段です。
また、採用費や教育費、人件費の見積もりもきちんと行いましょう。
パートタイム従業員の活用なども併せて検討し、実行可能なプランを提示することが大切です。
借入状況
現在の借入状況は、金融機関が返済能力を判断するための重要な情報です。
車や住宅ローンなど、事業とは無関係な個人の借入も含めて、すべて正確に記載しましょう。
他社から借入を行っていると事業融資を受けられないといったことはないため、正直に記載することが大切です。
仮に嘘の申告をしても必ずバレてしまう上、金融機関からの信頼性が暴落します。
一方で返済計画を具体的に示すなど、返済状況や借入履歴に問題ないことを強調できると、融資審査において有利に働くとも言えます。
必要資金とその調達手段
事業に必要な資金の詳細と、その調達方法を具体的に記載します。
金融機関にどの程度の融資が必要かを伝えるためにも、非常に重要な項目です。
店舗の内外装工事やその他の設備投資、運転資金などにどれだけの資金が必要かを見積もり、資金の出所を明確にしてください。
自己資金だけでなく、親族や金融機関からの借入予定額も具体的に示す必要があります。
根拠のない数字を記載するのはNGです。
利用予定のリフォーム会社や備品購入先などから見積もりを取ったり、競合の美容室の実態を参考にしたりしてなるべく現実的な数字を記載することがポイントです。
事業の見通し
事業の見通しは、金融機関が融資を判断する際の重要な要素です。
収益予測や費用計算をもとに、具体的な数字を提示し、信頼性の高い見通しを立てましょう。
例えば、月平均の売上、経費、人件費、利益などをシミュレーションし、それらがどのように推移していくかを表やグラフで視覚的に示すと効果的です。
1年後や軌道に乗った後の見通しも併せて記載し、事業の成長性も示してください。
見通しを作る際は、なぜそのように推移すると見通すのか、現実的な数値と具体的な根拠を明記して、融資担当者が理解しやすい形で伝えるように心掛けましょう。
美容室を成功させる事業計画書のポイント
事業計画書の各項目の書き方を掴んだところで、次に把握すべきは「全体的にどういった意識を持って作成するか？」です。
現実的な計画を立てる必要が前提としてありますが、とはいえ機械的に作成するだけでは魅力的な計画は生み出せません。
「現実的」「実用的」かつ、「成功性が見える」「経営者の熱意が伝わる」計画にするには、ここでご紹介するポイントを押さえることが大切です。
お店の強みやコンセプトを明確に伝える
美容室が他店との差別化を図るためには、強みやコンセプトを明確にすることが重要です。
例として、「髪質改善に特化したサービス」や、「シニア層向けの特別メニューを提供する」など、ターゲット層に合わせた独自の魅力を打ち出すとよいでしょう。
単純な価格戦略になってしまうと他店との対抗が難しいため、特定の技術やサービスを打ち出すことで、より多くの利用客を引きつけられます。
自分の得意な技術や、市場調査から判明した求められているニーズなどを掛け合わせた上で強みやコンセプトを固めましょう。
商品やサービスの将来性を伝える
いくら魅力的な商品やサービスでも、将来的な存続性が見出せなければとても持続可能な事業とは言えません。
美容業界のトレンドや市場動向を踏まえたうえで、将来どのようなサービスが成長する可能性があるかを考察し、事業に反映させましょう。
例えば、環境に配慮したオーガニック製品の需要が高まっているのであれば、それに応じた商品展開や、オンラインでのヘアケア商品の販売計画なども将来性を感じさせる要素となります。
数字や市場調査のデータをもとに、具体的な成長見込みを示すことが重要です。
5W2Hのフレームワークを有用する
以下に挙げる5W2Hは、事業計画を効率的に整理するために非常に便利です。
- Who（誰に）
- What（何を）
- Why（なぜ）
- When（いつ）
- Where（どこで）
- How（どのように）
- How much（いくら）
それぞれを明確にすることで、目標達成までの道筋が具体化されます。
例えば、次のように「事業を通して何がしたいのか」がはっきりと分かる計画を立てるのに役立ちます。
- Who（誰に）・・・30代女性
- What（何を）・・・髪質改善を目的としたトリートメント
- Why（なぜ）・・・30代女性の悩みを解決したいから
- When（いつ）・・・〇年〇月～
- Where（どこで）・・・30代女性の好む空間で
- How（どのように）・・・効果的な成分を効果的な施術で
- How much（いくら）・・・サービス料○○円
強みとするメニューの内容を固めやすいほか、事業計画書の内容も一貫性が持たれるため、おすすめです。
数字には根拠と具体性を持たせる
事業計画書に記載する数字は、必ず根拠に基づいたものにしましょう。
例えば、売上や経費、客数などは過去の経験や市場調査の結果をもとに具体的に見積もることが重要です。
根拠のない数字は信頼性を欠き、融資担当者の信用を得ることが難しくなります。
1ヶ月単位での収支計画や、見込み顧客数、またその根拠となるデータを具体的に示すことで、説得力のある計画書を作成できるでしょう。
表やグラフなど図を積極的に用いる
事業計画書では、表やグラフを使用して視覚的に情報を伝えることが効果的です。
特に、売上予測や経費の内訳、利益の推移など、数字を含む項目の場合はよりわかりやすく表現できます。
複雑なデータを簡潔に伝える手段としても有効であり、第三者が理解しやすいと、事業への信頼性も高められるでしょう。
美容室の事業計画書に役立つテンプレート3種
事業計画書の項目別の書き方や、さらに意識すべきポイントが分かったところで、次に出てくる疑問は「何に書けばよいのか？」ではないでしょうか。
事業計画書にはありがたいことに、各機関が無料で提供するテンプレートが存在します。
ここでは、美容室の事業計画書として活用できそうなテンプレートを3種ご紹介しましょう。
日本政策金融公庫のテンプレート
日本政策金融公庫は政府が100％出資している金融機関で、基本項目をカバーした事業計画書を提供しています。
融資申請に必要な情報が一通り網羅されているため、特に初めて事業を立ち上げる方に最適です。
美容業をはじめとするさまざまな業種に対応した記入例が用意されているため、具体的なイメージを持って作成を進められます。
記入漏れを防ぐためのセルフチェックリストもあるため、ぜひお試しください。
マネーフォワードのテンプレート
マネーフォワードでは、個人や法人用の金融系ソフトウェアを販売しています。
事業計画書に関しては無料でダウンロードできるテンプレートが用意されており、小売業やIT、不動産などさまざまな業種に対応しています。
美容室専用のテンプレートもあり、収支計画や事業の強みを簡単に整理できます。
また、オンラインでの保存・編集が可能なため、手間をかけずに最新のデータを反映できるのも魅力です。
J-Net21（中小機構）のテンプレート
中小企業にさまざまな情報を提供するJ-Net21の事業計画書テンプレートもおすすめです。
特に中小企業や個人事業主向けのものが多く、美容室向けのテンプレートも用意されています。
事業コンセプトから収支計画、市場分析まで細かく記載されているため、初めての方にもおすすめです。
無料ダウンロード可能なので、コストをかけずに高品質な事業計画書を作成できるでしょう。
美容室の事業計画書はCEOパートナーを頼ろう
準備に必要な情報は揃いましたが、とはいえ実際に事業計画書を作成するのは決して簡単な作業ではありません。
特に初めて美容室を自身の手で開業する方からすれば、あまりの専門性の高さに戸惑ってしまうでしょう。
専門的な作業については、積極的に専門家を頼るべきです。
ここでは、我々起業コンパスが自信を持っておすすめする、事業計画書作成のプロ「CEOパートナー」というサービスをご紹介していきましょう。
事業計画書サポートトップクラスの税理士法人
経営や創業、事業計画書の作成に長けた税理士を紹介するのが、CEOパートナーのサービス内容です。
事業の強みや市場分析、財務計画といった専門知識が必要な項目については、経験豊富な専門家のアドバイスを受けることで、計画書の完成度をより高められます。
事業立ち上げ時の強力なパートナーとなるので、一度相談してみましょう。
一人で作成するより専門性と成功性に長ける
事業計画書の作成は、多くの経験や知識を必要とするため、一人で全てを完璧に仕上げるのは困難です。
財務計画や収支計算、マーケティング戦略など、専門的な知識が求められる部分を専門家に任せることで、より高い精度の計画書になるでしょう。
特に、融資審査を通過するためには、数字の正確さや具体性が求められるため、専門家のサポートがあると安心です。
資金調達の審査通過率が確実にアップ
CEOパートナーを活用することで、事業計画書の完成度が上がり、金融機関からの融資審査を通過する確率も向上します。
審査に通らなくても再チャレンジが可能ではありますが、その分時間や労力は倍近くかかってしまいます。
一度の審査で通ってしまった方が、開業のタイミングを逃すこともないでしょう。
さらに、税理士に書類作成を任せることでできた時間を事業に充てることもできます。
忙しい起業家にとっては、時間の節約にもつながります。
まとめ
美容室の事業計画書は、店舗運営の成功に向けた重要なステップです。
創業の動機や経営者の職歴、提供するサービスの具体的な内容を明確に伝え、さらに見込み客や資金調達方法をしっかりと計画に盛り込むことが求められます。
また、事業の見通しを具体的な数字やグラフで示すことで、計画書の信頼性を高めなければなりません。
初めて事業計画書を作るという方は、CEOパートナーに相談しましょう。
これまでいくつもの起業サポートを行ってきた税理士が、専門性を備えた書類を作成します。
完成度の高い事業計画書をもとに、安定した美容室経営を目指しましょう。
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