不動産業の事業計画書を作成するとき、なるべく簡単に、間違いなく作成したいですよね。
有効なのはテンプレートをうまく活用する方法です。
ですができれば事業計画書を作成せずに創業したいと考える方も少なくないでしょう。
今回は不動産業の立ち上げに事業計画書を必要とする理由から、使えるおすすめテンプレート3選、さらに各項目の記入ポイントまで詳しく解説していきます。
ぜひそれぞれの解説を参考に、テンプレートやポイントをうまく活用・理解してスムーズに事業計画書を作成していきましょう。
また、記事の後半では不動産業の事業計画書作成を相談できる専門サービス「CEOパートナー」をご紹介しています。
一人で事業計画書の作成を予定している方は特に、ぜひチェックしてみてくださいね。
不動産業に事業計画書が必要な4つの理由
不動産業を立ち上げるにあたって、事業計画書は必須だと言えます。
その必要性を理解した上で作成するのが効果的ですので、事業計画書を準備すべき主な4つの理由を見ていきましょう。
金融機関から融資を受けるのに必要だから
事業を始めるにあたって、資金調達が必要になる場合があります。
創業融資など、金融機関から事業資金を用途とした融資を受ける際には事業計画書の提出が求められます。
事業計画書はその名の通り、これから始めようとしている事業の計画を細かく練って記述していく書類です。
開業予定の事業は成功性や実現性が高いか、しっかりと計画は練られているのかといった部分を、事業計画書を通して判断がなされるのです。
投資家から出資を受けるのに必要だから
投資家からの出資を希望する場合にも、事業計画書を作成して事業の将来性をアピールする必要があります。
投資家は出資による何らかのリターンを期待していますので、事業計画書を通して出資する価値があるかどうかを判断します。
将来性の感じられない事業に出資はしませんので、金融機関より判断は厳しめとも言えるでしょう。
その分、内容がしっかりと充実した綿密な事業計画書の準備が求められます。
理念・ビジョンを明確化するのに必要だから
事業計画書を作成することは、頭の中でぼんやりと抱いている事業への理想やビジョンを明確化できるということになります。
融資や出資を希望しないからと事業計画書の作成を検討しないのは、おすすめしません。
事業計画書を作成することで計画が明確に視覚化され、自身で細かい部分まで把握、突き詰めて準備することが可能になるのです。
開業後に事業を安定させる役割があるから
事業計画書を作成するということは必然的に、事業における計画がしっかりと立案されるということになります。
事業を成功させるには事前の計画立案、そして計画通りに実施していくことがポイントです。
事業計画書にて事業計画を細かく定めた状態で開業することで、何をどう進めていくべきか迷いがなく、事業が安定しやすいと言えます。
開業後の失敗を避けるためにも、事業計画書はしっかりと作成しておくことをおすすめします。
不動産業の事業計画書おすすめテンプレート3選
不動産業の事業計画書はテンプレートを用いて作成することができます。
無料で使えるおすすめのテンプレートを3つご紹介していきますので、ぜひ活用してくださいね。
日本政策金融公庫のテンプレート
国が管轄する政府系金融機関で、主に中小企業や個人事業主、開業を予定している個人に対して事業資金を使途とした融資を展開している「日本政策金融公庫」では、提出書類となる事業計画書のテンプレートを独自に提供しています。
日本政策金融公庫の事業計画書は必要事項を簡潔に記述するような内容になっていて、比較的シンプルなテンプレートです。
どの事業にも対応しているテンプレートですので、自身で追加資料として図表やパワーポイントなど、別途提出して内容を充実させることが望ましいでしょう。
ダウンロードはJ-Net21(中小機構)のテンプレート
中小機構の運営する、中小企業や個人事業主のビジネス支援を行なうポータルサイト「J-Net21」では、事業計画書の書き方の詳細な説明とともに独自のテンプレートが提供されています。
J-Net21のテンプレートは事業内容が詳細に記述できるよう、ゆとりを持った枠が設けられています。
また、表を用いての説明が好ましい人員計画や数値計画の部分に関して、元から表が用意されているので空欄を埋めるだけで視覚的にわかりやすい表現が可能となります。
丁寧な作成手順や、業種別のサンプルの掲載もありますのでぜひ併せて参考にしながら作成してみてください。
ダウンロードはマネーフォワードクラウドのテンプレート
マネーフォワードクラウドとは株式会社マネーフォワードの提供する、会社設立時や開業時に必要となる手続きを簡単に行なえるオンライン上のサービスです。
70種類以上の事業計画書のテンプレートを無料で提供しており、業種に沿った解説を求める方に非常におすすめと言えます。
構成は日本政策金融公庫のテンプレートと似ており、サンプルを活用しながら入力していくことで簡単に作成が叶うでしょう。
無料で資金調達マニュアルの提供もありますので、開業時の参考にしてみるとよいですね。
ダウンロードは不動産業の事業計画書9項目の記入ポイント
不動産業の事業計画書を作成するにあたって、必ず外せない項目が9つあります。
各項目の記入ポイントをひとつずつ見ていきましょう。
創業のきっかけ・目的
不動産業を創業しようと決めたきっかけや目的を説明します。
残念ながら、「起業したいから」といった理由はきっかけや目的として好ましくありません。
実際に起業をずっと夢見ていて、たまたま自身の専門分野が不動産業だったという方もいらっしゃるかと思いますが、金融機関や投資家に提出する事業計画書にきっかけ・目的としてそのまま記述するのは避けたほうがよいです。
また、起業を目的として事業を始めるのは、事業の将来性や成功性を考えてもよろしくありません。
起業が叶ってしまえばそこから事業を進めていくモチベーションや、事業をやっている意味がわからなくなり失敗のもととなります。
何に事業成功の確信を持って開業するのか、事業を通して社会にどのような影響を与えたいのか、何を叶えたいのかを明確にしましょう。
経営者の経歴・実績
経営者個人の経歴や実績を簡単に記述します。
不動産業を始めるなら、不動産にまつわる経歴や実績を中心に記述しましょう。
特に実績の部分で、不動産に関する実績があると評価は高くつきます。
不動産業に直接関係性のある経歴や実績がない場合は、例えば接客業における実績や持っている事務系の資格など、事業にプラスに働くであろう経歴や実績を強調してうまくアピールにつなげましょう。
商品・サービス概要
不動産業として、顧客に提供する商品やサービスの概要を説明していきます。
商品やサービスを通して顧客に何が提供できるのか、他の不動産業とは何が違うのか、どんな目的を持ってその商品・サービスを提供するのかなど、詳細に記述を行ないます。
不動産業が商品として提供するのは主に物件となりますので、どんな物件を提供するのか、どんな顧客層をターゲットに持つのか、顧客に選んでもらうにはどんなサービスを付加価値として用意するのか、綿密に計画を立てて事業計画書に反映させましょう。
市場分析・戦略
同業他社と差別化を図って不動産業で生き残っていくために、市場分析を通して有効な戦略を立てます。
成功すれば高収入も狙える不動産業ですが、反対に顧客にとってまったく魅力の感じられないサービスであれば、実績を上げることができず生き残りは難しいとも言えます。
本格的に高収入を狙っていくには、手を抜くことなく市場分析を行なった上で実現性の高い戦略を練って事業計画書へと反映させましょう。
取引先とその関係
主に物件のオーナーが取引先、さらに販売する顧客も取引先となります。
開業前に見込みのある取引先についてその立場や関係性を記述していきましょう。
開業初年度から利益を生むには、開業前から複数の取引先を持っておくことが重要です。
また取引先の見込みが多ければ多いほど、金融機関や投資家からも成功性の高い事業だと好印象を与えます。
従業員の予定
一人で開業する場合は自身の役割のみ記述しますが、従業員を雇用する場合には役職や人数などを人員計画として記述しましょう。
従業員については文章で記述するよりも、図表を用いて上下関係やつながりを明確にするのが一般的です。
予定する給与額、パート・アルバイトを雇用予定なら時給についても明記しましょう。
個人の借入状況
経営者個人の、プライベートでの借入状況について記述します。
例えば住宅ローンや車のローン、銀行からの一般的な借入なども含みます。
注意したいのが、借入があるといった事実を隠蔽して虚偽の報告を行なうことです。
嘘をついても、金融機関同士で共有される信用情報を通して必ずバレます。
借入があることよりも、虚偽の報告を行なうことが審査に大きな悪影響を及ぼしますので必ず正直に事実を記述しましょう。
また借入の有無により事業資金の調達が難しくなる可能性は低いですが、消費者金融からの借入はあまり良い印象を与えませんので、早めに返済することをおすすめします。
必要資金と調達手段
必要資金の内訳と、その調達手段について記述します。
何にいくら必要なのかを明記した上で、必要資金に見合う金額の調達手段を、予定している数だけ記述しましょう。
このとき、必要資金や調達額については、上記でこれまで計画してきた内容に見合う金額となっている必要があります。
根拠がなく、どのように判断して算出した金額なのか明確になっていなければ、審査時に適切な金額でないとみなされ、希望額の調達が叶わなかったり、そもそも審査通過自体が叶わなかったりする可能性があります。
審査担当者が判断しやすいためにも、また後から自身で振り返りやすいためにも、金額の記入欄に併せて根拠も明記しておくことをおすすめします。
事業の見通し
最後に、開業後3年間の事業の見通しについて記述します。
具体的には実施スケジュールや資金計画を明記します。
資金計画は金融機関や投資家が一番注目して確認する部分であり、ここから事業の成功性や実現性を判断します。
数値を用いて表すために根拠に基づいた算出を行なう必要があり、起こり得るリスクなどに関しても予め対策が練られていることが求められます。
不動産業の繁忙期なども考慮しながら1年ごとに利益の予想を立てて、投資する金額や調達する金額・タイミングなどを記述しましょう。
不動産業の事業計画書はCEOパートナーに相談しよう
不動産業の事業計画書をスムーズに作成できるよう、テンプレートや各項目の記入ポイントを紹介してきましたが、開業初心者が一人で事業計画書を作成するのは正直難易度が高く、かなり苦労するとも言えます。
特に、職に就きながらの開業準備など、忙しく過ごしている方にとってかなり手間や時間を取る作業となってしまうでしょう。
そこで、事業計画書を間違いなく、効率よく作成できるサービス「CEOパートナー」の活用がおすすめです。
CEOパートナーを頼るメリットを簡単にご紹介していきましょう。
事業計画書の作成が得意な税理士によるコンサル
CEOパートナーに問い合わせることで、開業サポートを強みとする税理士と24時間以内にマッチングが叶います。
開業時に必ずと言っていいほど必要になる事業計画書の作成が得意で、一人ひとりの状況に合わせて、金融機関や投資家から好印象を受けやすい内容に仕上げています。
必要な情報を提供することで大枠の作成をお任せすることも可能なので、忙しい方の開業準備にも非常に役立つサービスと言えます。
専門アドバイスにより融資審査の通過率アップ
正直、開業初心者が一人で事業計画書を作成して、審査通過を狙うのは簡単ではありません。
審査担当者はこれまで数々の事業計画を見てきているため、より専門性が高く、一貫性のある計画、そして何か光るものがある事業計画に心を動かされます。
審査通過率を少しでもアップさせるには、専門家の力を借りるのが確実となります。
CEOパートナーが紹介する税理士から受ける専門アドバイスのもと、事業計画書を作成することで、専門性の担保かつ数値や計画に矛盾のない内容が守られます。
時間や手間を省きながら、審査通過率をアップさせられるというのは大きな魅力と言えるでしょう。
さまざまな業種の創業サポート実績あり
不動産業だけでなく、CEOパートナーまで問い合わせのある相談者の業種はさまざまです。
多種多様な業種のサポートを行なってきたからこその経験や実績があり、税理士ならではの専門性を武器にしながら事業計画書だけでなく、その他手続きの相談や開業後の経営相談まで、幅広い相談が可能です。
CEOパートナーの税理士のもとで資金調達を成功させた事業者は、税理士と引き続き顧問契約を結ぶことで事業の安定を実現しています。
開業後の事業成功を見据えた上で、ぜひ活用を検討してみてくださいね。
まとめ
不動産業の事業計画書は事業成功のために必要不可欠であり、項目ごとにポイントを押さえて作成していく必要があります。
無料で提供されているテンプレートや、税理士による専門アドバイスを受けられるサービス「CEOパートナー」など活用できるものは積極的に活用して、効率よく事業計画書を作成していきましょう。
事業計画書で手を抜くと開業後に必ず悪影響を及ぼしますので、この記事を読んだ今、CEOパートナーへの問い合わせなど具体的に行動を起こしていきましょうね。
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