今は組織に属して仕事しているけど、自身の実力で事業を試したくて独立経営を検討する方はこのご時世、珍しくないのではないでしょうか。
この記事では独立経営について始めて調べるような方向けに、独立経営の気になるあれこれを提供していく内容となっています。
独立経営することのメリット・デメリットから、いざ独立経営を決断したらまずやるべき4つのこと、そして実際に独立経営するときの流れを順に解説していきます。
漠然と「挑戦したい」想いを抱く方は具体的に一歩踏み出すためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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独立経営とは何を指す?起業との違い
「新たに事業をスタートする」という意味合いにおいてはいずれも共通していますが、言葉の定義を掘り下げてみると、意味合いは少し違うようです。
独立経営はいわゆる「ひとり立ち」
独立経営は読んで字のごとく、「組織に属していた人が独立(=独り立ち)し、経営に関する様々な業務を行う」ことを言います。
単に事業をスタートするだけでなく、組織の力に頼らず自分自身の力で経営に関する様々な業務を行うため、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を自分自身の裁量や判断で取捨選択していくことが求められます。
働き方次第では時間の拘束がなく、大幅な収入アップも期待できるなど最大限のメリットがが享受できますが、反面で全ての責任を自分で負わなければなりません。
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起業は単純に事業を始めることを指す
新たに事業を始めるという点では独立経営と共通していますが、会社組織に属しながら副業で新たな事業を始めることも、組織内で新規事業を行うにあたり会社を立ち上げることも、広義では起業と呼べるでしょう。
独立経営と比べるとローリターンローリスクで、業種職種によっては制約やしがらみはあるかもしれません。
しかし本質的には、本業とうまくバランスを取りながら続けることで、収入アップはもとより、本業への好影響も期待できるのではないでしょうか。
また、独立経営に向けた準備期間(助走期間)と捉えれば、ここで得た知識や経験、スキルがその後に好影響を及ぼすことは間違いないと思います。
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独立したい人が採る3つの手段
独立を叶えるには主に3つの手段が存在します。
- 専門スキルを活かして独立開業
- 飲食店の独立開業
- FC(フランチャイズ)
【専門スキルを活かして独立開業】
よく「手に職を付ける」という言葉を聞くことがあるかと思いますが、専門スキルを持っていることは、その業界のみならず、独立開業する上でも大きな強みとなり得ます。
専門スキルを証明するものとしては、何と言ってもその業種や仕事にまつわる資格ですが、一口に資格と言っても千差万別で、誰もが簡単に取れるような資格もあれば、取得するまでに相応の時間や経験を要するものなどあります。
しかし、お金さえ出せばすぐに取れるようなものや、一夜漬けで取れるような資格は、対外的に見てあまり意味がありません。
また、資格を持っていても実務経験がなければ、単なるお飾りでしかありません。
それなりに難易度の高い資格こそ業界職種にまつわる専門性や実務経験が求められ、だからこそ世の中で一定のニーズがあり、独立開業後もその専門性が活きるのだと思います。
【飲食店の独立開業】
お店の業態や料理のジャンルによっては、専門性もさることながら一定以上の技術や経験、知識が求められますが、独立開業するにあたってこれらが必須かと言えば、決してそうではありません。
今ではネット等を通じて様々な料理レシピやノウハウを手に入れることができるようになり、以前ほど開業するにあたって特別な知識や資格等はそれほど必要ではなくなったように感じます。
それ故、開業自体のハードルは低くなったものの、以前にも増して競争が激化し、入れ替わり立ち代わりの激しい業界となりました。
以前であれば専門性だけで成り立っていたお店も、今では常に顧客のニーズやトレンドにもアンテナを張り巡らせるだけでなく、日々の業務において、飲食以外の部分にも取り組まなければならなくなっています。
【FC(フランチャイズ)】
既に名の知れた企業名や看板、でき上がったビジネスモデルを基に事業を始めることができます。
はじめから相応の知名度がある状態でスタートできることから、広告宣伝や集客において苦労することは少ないと思います。
但し、独立開業するにあたって相応の初期費用が発生するほか、大概のFC契約にはロイヤリティが含まれているため、開業後も都度売上の何%かを支払わなければなりません。
また、いくらFCの名が知れているからと言っても、人、設備、施設、場所等のリソースが揃っていなければ、軌道に乗るまでに相応の時間を要することになり、場合によっては資金繰りに苦労することもあり得ます。
FC契約の前に、こうした諸条件にしっかり目を通し確認した上で取り組むことが望まれます。
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独立経営のメリット・デメリット
独立経営を行うにあたってのメリット・デメリットを、会社員と比較してまとめてみました。
【メリット】やればやるだけ成果が出る
会社員の場合、毎月どれだけ成果を出しても、毎月の給料は一定です。
会社によってはインセンティブやボーナスなど設けられてはいますが、利益が丸々懐に入るわけではありません。
一方、独立経営の場合は基本的には仕事が舞い込んでくれば、やるだけやった分が青天井で売上になります。
必要経費こそかかりますが、それらを差し引いた利益がそのまま懐に入るため、同じ収入でも実入り自体は会社員より多くなることもあるでしょう。
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【メリット】好きなように仕事できる
会社員の場合、多くの方は就業時間という括りの中で会社に拘束され、会社によっては、否が応でもひとつの業務だけでなく複数の業務をこなすことを求められます。
昨今の働き方改革推進で残業自体は抑制されつつありますが、未だに業務量が多過ぎて毎日残業している人もいれば、それだけではとても仕事が追い付かず、休日出勤が常態化している方もいるでしょう。
独立経営の場合、業種によっては時間や場所を選ばないため、ある日は家で、またある日は最寄りのカフェや図書館、或いは旅行先でといった具合で、時間や場所を問わず仕事をすることができます。
とりわけコロナ渦でリモートワークが推奨され、これまで会社で行われていたやり取りがオンライン上で可能になったことにより、その流れにより一層拍車がかかったと言ってもいいでしょう。
単純に同じ仕事をするのであれば、会社員よりも独立経営の方が働きやすい環境と言えるのです。
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【メリット】仕事へのやりがいを感じやすい
会社員であれば毎月の給料は保障され、会社の業績に応じてボーナスも支給されます。
土日祝日もしっかり休めて、福利厚生も充実していれば、何も言うことはないでしょう。
しかし、会社員は相応の安定が保障される代わりに、仕事内容や社内外で相手を選べません。
したがって、内容によっては単調な仕事を繰り返す毎日だったり、自身に裁量や権限がない、そりが合わない人とも仕事をしなければならない、立場や上下関係によっては、一方が言われたことを黙々とやるだけの仕事になってしまうこともままあると思います。
こうしたことが続いてしまうと、人によっては我慢や不満ばかりが募り、そこにやりがいを見いだすのはなかなかに難しいのではないでしょうか。
その点で独立経営は、やり方次第では仕事内容や相手が選べますし、良きにつけ悪きにつけ、仕事に対する取り組みや熱意が成果として、ダイレクトに自分に返ってきます。
当然ながら仕事の中身やクオリティは高いレベルが求められますが、自分の信念や考えを基に仕事に向き合い進めることができる分、上手くいった時もそうでなかったとしても、仕事に対する納得感や充実感は、会社員のそれよりも大きいのではないでしょうか。
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【デメリット】すべて自己責任になる
顧客からの反応がダイレクトに返ってくると前項で述べましたが、これは必ずしも良いものばかりではありません。
会社組織であれば、顧客からの苦情やクレームなどが発生した場合、上司に相談し判断を仰いだ上で対処する、内容によっては専門部署に対応を依頼すればやってくれたかもしれません。
しかし独立経営の場合、原則として自己責任となり、本人の言動や行動がその後の結果に大きな影響を及ぼします。
ひとつでも対処を誤るとその後の経営にも悪影響を及ぼしかねず、その時の気分や感情に左右されない、先を見通した冷静な判断力と決断が求められます。
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【デメリット】社会的信用が薄くなる
会社組織であれば、会社の看板や本人の肩書・役職がその人の社会的ステータスや信用度合いとしての役目を果たしていました。
それがあるかないかが、時として取引の成否を決めることも多々あります。
しかし独立経営の場合だと、これまで培ったステータスや信用が活かせない場面があります。
具体的な事例としてよく挙がるのが、金融機関に融資を申し込む際やローンを組む場合などでしょう。
公務員や会社組織に属していれば審査は通りやすいですが、これが経営者となると、時期や内容によっては審査が通りにくいと言われています。
金融機関側の見方として、「特性上、継続的・安定的な収入が見通しにくいから」というのが主な理由のようです。
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【デメリット】保険や税金の管理が面倒になる
会社員であれば給料計算や保険料の支払などは、基本的に会社がすべてやってくれます。
しかしひとたび経営者ともなると、それらの手続きは全て自分で行わなければならず、当然、本業以外に割く時間が増えます。
全てを自分でやろうとすると、下手すると会社員と比べて働く時間が増えた、休日が減ったと感じることが多いかもしれません。
個人事業主として活動する私がそうなのですが、無理に自分でやろうとせず、税理士などの専門家をうまく頼るほうが効率がよく、プライベートに割く時間を確保できるのでおすすめです。
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独立経営でまずやるべき4つのこと
「独立経営して何をやりたいのか」や「向き不向き」などの前提はありますが、独立経営する上で最低限やるべきことをまとめてみました。
市場調査・競合調査を行なう
どの業界職種で独立するにしても、市場調査、競合調査は必須です。
いわゆる「マーケティング」ですが、一口にマーケティングといっても様々な定義や意味合いがあり、掘り下げればキリがありません。
まずは自分がやろうとしている事業の現在の市況、競合他社の状況を調べることから始めましょう。
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強みと優位性を明確にする
市況と競合他社の状況が分かったら、それを基に自分の現在の立ち位置と目指すべき方向性を定めます。
この作業を行う際には、「ポジショニングマップ」を活用しましょう。
自社および競合他社の立ち位置を基に、①自社の優位性や強みを活かして市場を獲得していくのか(レッドオーシャン)②他社の影響が及ばない部分(ブルーオーシャン)に進出していくのか、などの戦略を俯瞰的に見ることができます。
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パートナーや見込み客を確保する
戦略が決まったら、次はリソースをどうやって獲得していくかを決めていきます。
具体的には、①場所の選定②設備の導入③仕入・取引先④見込客の獲得方法です。
ネットを活用した事業であれば、①②はあまり費用をかけず、むしろ③④に費用を注力すべきでしょう。
逆に店舗型の事業であれば、まずは①②に注力し、中身を整え相応の実績が出てから③④に着手した方がベターです。
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資金調達方法を考える
開業するにあたってどれだけお金が必要なのか、そしてそのお金をどうやって工面するのか。
独立開業を志す方であれば、資金調達方法は誰しもが考えるべきところです。
基本的には自己資金で賄うことが望ましいですが、それだけで足りない場合は、他から調達することも検討しなければなりません。
また、開業するまでにかかるお金の計算ややり繰りはできても、開業後のお金のやり繰りまで頭が回せていない人が意外と多いようです。
独立開業を単なる夢や目標、絵空事で終わらせるのではなく、事業の中身に具体性を持たせていくことで資金計画が形になり、結果的に適切な資金調達につながります。
関連記事:勝つ資金調達のピッチ資料には3つの共通点あり!0からできる作り方
独立経営のやり方を流れに沿って解説
ある程度独立経営の方向性と意思が固まったら、計画を徐々に実行に移していきましょう。
事業計画をまとめる
言わずもがな、独立開業は単に勢いだけでは務まらず、進めていくにあたってそれなりの計画性が求められます。
中でも事業計画は、自分自身の構想を具現化したものになります。
事業を自分だけで行うのであれば自分の中で整理したものを具現化できればいいでしょう。
しかしその内容を他者に説明し同意を得たいのであれば、たたき台となる計画を策定し、議論を重ね内容をブラッシュアップしていく必要があります。
資金調達の手段として創業融資を活用する場合、事業計画書が審査材料として重要になってきますので、どのみち説得力ある計画をしっかりと行ないたいものです。
関連記事:わかりやすい事業計画書の書き方!4つの項目ごとにポイントを大解説
資金調達を行なう
前項で資金調達方法を考えておく必要性について述べましたが、資金調達の方法は基本的に自己資金です。
それ以外で調達する方法としては、①身内や知人友人から工面する②金融機関を頼る③クラウドファンディングなどを利用するが挙げられます。
①②③いずれにも言えることですが、ここで事業計画が中身の伴うものでないと、当然ながら協力は得られません。
また、同じ内容を伝えるとしても、中身は相手によって分かりやすく伝わりやすいものに変える必要があります。
金融機関を頼る場合は審査通過のためにも、専門家を頼ったほうが創業融資が実行される可能性が高まります。
【CEOパートナー】など、独立時の資金調達に詳しいコンサルサービスを積極的に活用しましょう。
関連記事:創業融資の相談はCEOパートナー!実績のある相談所3選
開業手続きを行なう
開業に伴う諸手続きは業種職種によりますが、開業するにあたって事務所や店舗を借りたり、中には許認可が必要な場合もあります。
そのため、資金調達と併せて諸準備を進めていくことをおすすめします。
金融機関から融資を受ける場合、事務所や店舗が決まっていることや許認可がないと融資が下りないといったケースがあるようです。
融資を受けるのであれば、事前に確認をしたうえで準備を進め、なるべく無駄にお金を払うことのないようにしていきましょう。
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事業をスタートさせる
資金調達と開業の準備が整えば、後は事業をスタートさせるのみとなります。
様々な準備を経て事業がスタートしたとしても、想定外のことが起こり得るのは致し方ありません。
想定外の事象に対してはまずは冷静に落ち着いて対処し、どのように対処したか、その方法は適切だったかを検証し、後々に活きるような対処が望ましいでしょう。
日々の忙しさややることの多さにかまけてつい疎かにしがちなのですが、こうした記録を付けておくことで、日々の業務データを基に事業の振り返りや検証が可能となります。
まずはできることから始め、検証するデータを増やしたり減らしたりしながら、日々の振り返りができると理想的です。
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まとめ
日本的企業の象徴でもあった終身雇用と年功序列が崩壊し、以前と比べると転職もより身近で当たり前になりつつあります。
そしてひとつの会社や組織に依存しない働き方がますます主流になっていく中、雇用形態に関しても多様化していくのではないかと個人的には思っています。
現在は基本的にひとつの会社と雇用契約を結び、その会社の業務に従事するのが一般的ですが、将来的にはひとつの会社組織に属しながらも、他でも仕事を請け負う、仕事内容も専門スキルを活かす人もいれば、多芸多才を活かして様々な場で活躍する人も増えていくのではないでしょうか。
言うなれば「ひとりひとりが独立した経営者」という発想ですが、個々が何を生業とするにせよ、ひとつの組織に依存しない「独立経営」という働き方が、それぞれの市場価値を高める働き方ではないかと思っています。
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