保育園を開業するにはどうすればよいのか、いざ開業に向けて準備を進めるとなると分からないことは多いでしょう。
一般的な起業とは勝手が違い、認可や必要な資格の専門性なども高い業種となるために知っておくべき知識も多いと言えます。
ここでは保育園を開業するにあたってまず決めるべき保育園の豊富な種類や、開業に必要な条件、開業までの流れや知っておきたい情報について順を追って解説していきます。
保育園を開業するのに何から始めたらいいか分からない、といった方は最後まで確認していってくださいね。初めの一歩が踏み出せるはずです。
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保育園を開業するには?種類を知ろう
保育園開業といっても、どのような保育園を開業するかが大きなポイントになります。
まずはどんな種類の保育園があるのかを知るところから始めましょう。
認可保育園
認可保育園とは、自治体が決めた施設基準や保育士配置などの条件を満たしている、国から認可を受けた保育園を指します。
対象となるのは、0歳〜小学校就学前の子どもです。
運営方法や保育料なども細かく決められているので信頼されやすい保育施設です。認可保育園は国や自治体から運営費の補助を受け取ることができます。
厚生労働省のホームページより認可保育園の条件を参考にしてください。
小規模認可保育園
小規模認可保育園は2015年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」に含まれる事業の一環で、定員が19名以下の小規模な認可保育園です。
待機児童解消を目的として、0歳から2歳の子どもを対象としています。
認可保育園と同様に公的な補助金を受け取ることができますし、小規模なので地域の需要に合わせた柔軟な保育ができるのが特徴です。
夜間保育園
夜間保育園は所定の開園時間が11時から22時と一般の保育園より遅く、夜間勤務をする保護者の支援として特に都心では需要が高い保育施設です。
認可夜間保育園になれば公的な補助金を受け取ることができます。
認可外の夜間保育施設では24時間預かってくれる保育園もあり、需要のある夜間保育園ですが、深夜の保育園と聞くと一般的にはなじみがなく、開業数は少ないのが現状です。
認可外保育園
認可外保育園とは国から認可を受けていない保育園のことです。
条件を満たせていないことで認可になっていない保育園もありますが、意図的に認可外保育園として開園し、認可園ではできない柔軟な保育内容やサービスを魅力として運営している保育園もあります。
認可外保育園は民間運営がほとんどで、料金などもそれぞれ違います。
認証保育所(東京都)
認証保育園という施設は待機児童問題が深刻化していた東京都が待機児童解消を目的として創設しました。
認可保育園の条件は満たせていなくても、認証保育園に必要な一定の条件が満たせていれば開業でき、東京都からの補助が受けられます。
駅から近かったり、長時間の預かりが可能だったりと、保護者支援にも手厚く対応できる保育園が多いです。
認可保育園は自治体を通して保育園への入園が決まり、契約を進めますが、認証保育園は保育園と保護者が直接契約を結べるのも大きな特徴と言えます。
東京都のホームページより認証保育園の詳細を参考にしてください。
認定保育園(川崎市)
認定保育園とは神奈川県の川崎市が独自に行っている制度で、川崎市が定めた一定の条件を満たした認可外保育園です。
認定保育園と認められると川崎市から運営の補助を受け取ることができます。
これらの条件には長時間の開所や保育施設の十分な広さなど、保護者にも子どもにも配慮した内容になっていて、川崎市の保育に対する手厚さが伝わります。
詳細については川崎市のホームページより認定保育園の内容を確認してください。
横浜保育室(横浜市)
横浜保育室とは神奈川県の横浜市が独自に行っている制度で、横浜市が定めた一定の条件を満たした認可外保育園です。
横浜保育室と認められると横浜市から運営の補助を受け取ることができます。
基本は0歳から2歳までの保育園が多いですが、3歳以上を受け入れている保育施設もあります。
認可外保育園でありながらも自治体から補助を受け取ることができることに加え、保護者も補助金を受け取れるので入園ハードルも下がり運営する側にもメリットがあるでしょう。
詳細については横浜市のホームページより横浜保育室の内容を確認してください。
託児所・ベビーホテル
託児所やベビーホテルは基本的に、子どもを一時的に預かって保育を行います。
託児所はスポーツクラブや医療機関などに併設されることが多く、保護者の短時間のニーズに合わせてサービスを行うので需要があります。
ベビーホテルについては、厚生労働省が提示している要件「夜8時以降の保育」「宿泊を伴う保育」「利用児童のうち一時預かりの児童が半数以上」の3つのうち、いずれかを満たしていることでベビーホテルと呼ばれます。
補助金はないですが、形式上は認可外保育園となります。
企業内保育
企業内保育は、企業で働いている社員の子どもを預かるために設置した施設です。
会社のオフィス内や近隣に設置されることが多く、仕事と育児の両立サポートの一環として近年増加しています。
保育料は企業が一部負担することもあります。
企業内保育も厚生労働省からの一定の条件を満たすことで、運営費や設備費の補助金を受け取ることが可能です。
詳しくは企業内保育の補助金についてを参考にしてください。
院内保育
病院で勤務する医療従事者の子どもを預かるため、院内に設置した施設です。
医療従事者は昼夜問わず勤務しなければならないため、場所によっては24時間預かりを受け入れている院内保育もあります。
企業内保育と同様に一定の条件を満たすことで補助金を受け取ることができるので、詳しくは院内保育の補助金についてを参考にしてください。
保育園を開業するのに必要な条件は?
保育園を開業する際に必要となる条件がいくつかあります。
以下に3つの条件を紹介しますので必ず確認し、準備を進めてください。
保育士資格は従業員のみ必須
実は保育園を経営するのに保育士免許は必要ありません。保育を行わず、保育園の経営をするのであれば一切の資格は不要なのです。
ただし、当然ですが実際に保育を行う従業員に関しては、認可と認可外でそれぞれ定められた一定数の有資格者が必要になります。
事業者としての基準を満たす
多くの自治体では保育園を運営する際に法人格を持つことが義務づけられています。
法人格を持つことで組織としての安定性や信頼性が生まれるため、保育園を安心して運営できる基準の一つとなります。
認可・認可外の設置基準を満たす
認可保育園と認可外保育園には保育士の設置基準があり、以下の条件を必ず満たしている必要があります。
- 0歳児/子ども3人に保育士1人
- 1・2歳児/子ども6人に保育士1人
- 3歳児/子ども20人に保育士1人
- 4・5歳児/子ども30人に保育士1人
これらの条件を踏まえたうえで、常時2名以上の保育士が保育をすることが定められています。
認可外の場合、この配置に対して従業員の3分の1以上が保育士か看護師免許を持っていれば運営が可能です。
保育園を開業するまでの流れ
保育園を開業するとなると、どのような流れで開業まで進めていくのでしょうか。
実際には数多くのステップと書類などが必要となりますが、ここでは大まかな流れを紹介します。
保育園の種類を決める
まずはどの保育園を開業するのかを決めます。認可保育園か認可外保育園かは最初に決める大きなポイントとなります。
自分の開業したい保育園はどんなニーズに応え、どんな保育園にしたいのか、じっくり考えてみましょう。
施設の場所や建物を決める
保育園の開業の方向性が決まってから施設の場所を決めるのですが、建てる場所によっては地域のニーズや特徴も影響してきます。
本当に自身の開業する保育園が地域の需要に合っているかを確認しましょう。
また、保育園を立てる際には、保育園の種類に応じて立地や面積などの条件を満たす必要があることに加え、子どもが生活する安全面や利便性などにも配慮が必要なので慎重に決めてください。
事業計画書を作成する
施設が決まれば次に事業計画書の作成を行います。
事業計画書には保育の方針、開園時間、施設配置図、保育人員の配置などを細かく記入する必要があります。
独自の保育サービスや差別化を図れる事業戦略などがある場合には、強みとなるのでアピールのためにも詳しく記載し、自治体に提出します。
園長や保育士を採用・教育する
保育施設が完成するまでの間に保育士や園長を採用し、研修などを通して教育を始めます。
保育士の質は保育園経営に大きく影響します。決まった配置数を満たすだけでなく、質の高い保育士を採用できるように人材確保に工夫が必要です。
手続き申請、承認のち開業
保育園の建設が終了し、従業員も揃ったら自治体へ必要書類の提出をし、運営基準を満たしていることを確認してもらう必要があります。
審査が終わり、特に変更や指示がなければ開業の準備が整います。
保育園を開業するために知っておきたい情報
ここでは保育園を開業する際に知っておくべき情報をいくつか紹介します。
これらのポイントを押さえて、保育園開業への準備を進めましょう。
CEOパートナーを頼ると効率的
保育園開業には多くの書類や満たすべき条件があり、一つでも欠けていると開園ができない可能性があります。
すべての開業準備を自分自身で行うのが心配であれば開業のプロと一緒に進めましょう。
CEOパートナーというサービスでは、税理士と起業者の需要をマッチングしてくれるので自分自身の事業に合った税理士を見つけられます。
電話相談もできるので、まずは相談から始めてみてください。
保育関連の法律を理解する
保育施設を運営する際には児童福祉法や労働基準法、建築基準法など、多くの法律が関わってきます。
事業者として正しい法律の知識と理解が必要不可欠です。
認可外なら集客戦略が必要
認可外保育園を経営するのであれば厳しい規制がないので独自の保育内容やサービスで魅力的な保育園を作ることができます。
一方で集客戦略をしっかりと練る必要があります。
保護者のニーズを満たすことで補助金がなくても十分な保育園運営が目指せます。
必要資金額を把握する
保育園開業には一般的に約500万円から600万円はかかると言われています。
補助金で多少補える部分もありますが、運営資金もかかってくるため余裕のある資金が必要です。
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補助金や助成金が使える
待機児童や少子化問題により国や自治体では保育事業に対する様々な補助金や助成金制度を設けています。
これらを活用することで開業時や運営費の削減になるので保育園の補助金と助成金についてより詳細を確認してみてくださいね。
まとめ
ここまで保育園の開業についてを紹介しました。
子どもの命を預かる施設となるとやはり、条件や環境整備には厳しいですが、どのような条件を満たせばいいかが明確に提示されているため、比較的開業しやすい業種とも言えるかもしれません。
共働き家庭が一般的になった近代では保育の需要はまだまだ続いています。
この記事が保育園開業への一歩の背中を押せることを願っています。
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