「起業を考えているけど、失敗して後悔するのがどうしても怖い…」「借金まみれになって取り返しのつかないことになったらどうしよう」このような悩みは起業を考える上で誰もが通る道です。たしかに起業家は会社員に比べ、先が見えずに不安になる要素はたくさんあります。特にお金ですね。どれだけ計画的に起業しても、新型コロナウイルスのように、誰もが予想もできない事態が待ち構えていることも。ですが事前に失敗パターンや対策、考えたくないですが万が一お金に余裕がなくなったときに取るべき行動を知っておくと、後悔を最小限に抑えられます。勇気を出して起業したい方の背中を押すような内容になっていますので、なかなか不安の拭えない方は必見ですよ。
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起業で後悔…。よくある失敗パターン4選
ここでは起業で失敗して後悔しがちなよくあるパターンを4つご紹介します!どれも起業前に対策できることなので、同じパターンに該当してしまわないようにチェックしておきましょう。
運転資金が十分でないまま起業
起業するには少なからずお金が必要です。初期費用には場所やパソコン、器具などをそろえる“設備資金”のほか、仕入れや人件費、光熱費など日々の事業を運用するにあたって必要な“運転資金”があります。設備資金として高額な費用がかかるのはもちろんですが、設備をそろえて満足、いざ事業を進めていくと運転資金が足りていなかった…なんてことは珍しくありません。設備資金のように起業直前にまとめて必要となるお金だけでなく、運転資金がどのくらいかかるのか、計画を立てて把握した上で準備することが大切です。
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向き不向きが分からないまま起業
正直、起業には向き不向きがあります。選んだ職種がご自身にとって向いていないのであれば、起業して成功するのは難しいでしょう。私の執筆する記事のなかで何度かご紹介させて頂いていますが、向き不向きを測るものさしがあります。「好きか?続けられるか?需要はあるか?」です。
- 「好きか?」・・・自分が本当に好きと思える内容か
- 「続けられるか?」・・・ずっと取り組んでいて苦ではないか
- 「需要はあるか?」・・・市場調査の上「使いたい!」「ほしい!」と思ってもらえるサービスか
ものさしで確認し、一つでもNoが出てしまうと事業内容を考え直すか、そもそもの職種を変更したほうが良さそうです。大前提の話、起業することに向いていない性格である可能性も考えなければなりません。
1人で悩み確信のないまま起業
初めて1人で起業する場合、果たして自分で作成したプランでそのまま起業して大丈夫か?そもそもこの事業で成功するのか?色々と心配事や悩みは尽きないことでしょう。悩みを抱いたまま、その悩みを解決する術を知らないまま起業してしまうのは失敗リスクが高く、大変危険です。起業しようとして悩むのは当然。起業前の方が気軽に相談できる専門機関が全国に多数存在しますので、うまく活用して悩みを解消してから気持ちよく起業しましょう。専門機関については以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひご参照ください。
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「もし失敗したら」を考えないまま起業
現実的に考えますと、起業したからといって必ずしも成功するとは限りません。もちろん失敗してしまうことも。失敗したときにどうするか?あらかじめ予想した上で取るべき行動や頼れる機関の知識を得ておきましょう。更に言えば、失敗を見据えた計画を立てておくことも大切です。予防策は先ほどもご紹介しましたように専門機関に相談すると一緒に考えてくれます。また、金銭面で失敗したくなければCEOパートナーで起業に詳しい税理士を紹介してもらうのもおすすめ。
脱サラ起業で後悔しないために!知っておきたい3つのこと
失敗パターンを知った次は、後悔しないために知っておくべき3つのポイントを押さえましょう!詳しくご紹介していきます。
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失敗しにくい3つの覚悟を知る
成功している起業家に共通する3つの覚悟があります。
- 初めから成功すると思わない
- 「寝る暇も食う暇も惜しむ」勢いで活動
- 安定志向や諦め癖から抜け出す
起業家はラクしてお金を稼いでいると思われがちですが、まったくそんなことはありません。そのような起業家は大成功を納めている起業家です。起業し始めた頃にラクしようとすれば間違いなく失敗します。「嫌なことから逃げるために起業した」なんて人はまさに、起業=ラクだと思ってしまっていざ起業したときにギャップに苦しんでしまうのです。3つの覚悟を決めて泥臭く、諦め悪く、常に挑戦的な姿勢で事業に取り組み続けることが大切なのです。
失敗しても再就職が可能な職種を知る
いくら対策しても、失敗可能性はゼロではありません。それでも振り返って穏やかな気持ちで「挑戦してよかったな」と思うには、失敗してもすぐ切り替えて再就職できる、そんな職種で起業することです。再就職できる職種とは、既に自身がスキルを持つ職種です。プログラミングスキルがあるならプログラマーやエンジニア、デザインスキルがあるならデザイナー、調理師免許があるなら飲食店経営、などなど。起業は自身の得意分野で挑戦するのが一番成功可能性が高く、また仮に失敗した場合でも既に持っているスキルをアピールして再就職しやすいと言えます。
借金まみれを回避するコツを知る
起業の失敗で何より怖いのは、借金まみれになることではないでしょうか。なかなか利益が出ず、投資した金額を回収できなければ事業を継続するために借金が膨らみ…。負の連鎖ですね。こうなると事業を続けることが難しく、事業失敗という形になってしまいます。しかし、皆さんにぜひ知っておいて頂きたい、“借金まみれになっても苦しまないコツ”が存在します!ズバリ、個人保証を選ばないこと。法人で創業融資を借りる場合、個人保証を選ばなければ、倒産しても個人に返済責任が及ぶことはありません!日本政策金融公庫の創業融資なら個人保証を選ぶと金利が0.2%下がるメリットがありますが、もし失敗したときのことを考えると個人保証は選ばないが吉です。税理士の方から直接伺った正当なやり方なのでご安心くださいね。
起業した私目線。これが心配です
筆者である私は実は起業経験者です。現在、個人事業主として活動しています。ありがたいことに安定した活動が行なえていますが、起業前にここが覚悟できていないと後悔するだろうな…と個人的に感じる3つをご紹介します。会社員をしていた時代もあるため、特に会社員から変わる部分を中心にご紹介しますね。
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ボーナスがない
当然でしょ!と思われるかもしれませんが、個人事業主として起業するとボーナスはありません。法人として起業すると利益が安定すればボーナス制度を設けられるかもしれませんが、起業してすぐは難しいでしょう。会社員時代は普通に働いていれば半年に一度は給料と別で3~5ヵ月分相当の金額が入ってきていたので、これがなくなるのはかなり不安でした。ボーナスのお陰でちょっぴり生活に余裕が出たり、貯金したりできていたからです。起業して成功すればボーナス以上の収入を目指すことも可能ではありますが、起業してすぐはお金の心配が尽きないかもしれません。
確定申告が大変
会社員時代は所得税や住民税など、支払い義務の発生する税金は給与天引きされますよね。あまり支払っている感覚はなく、自身で行なう手続きもないため特に負担感はありません。しかし起業すると自分で確定申告する必要が出てくるんですよね。確定申告に向けて帳簿への記帳を日々行なったり、確定申告期間に入れば必要書類を複数用意して税務署に提出したり。色々と手間や負担がかかります。私は起業初年度、1人で確定申告するのが不安でたまらなかったのでCEOパートナーで出会った税理士さんに丸投げしてしまいました。節税に詳しい税理士さんなので、大変助かっています。
安定が続くとは限らない
起業して一番不安であり、後悔につながりそうな要因ですね。会社員として普通に働き続けていれば生活には困らないでしょうし、年齢や実績に応じてお給料はどんどん上がっていきます。ただし起業するとそうはいきません。収入は事業の成功具合によりますし、必ずしも右肩上がりとは限りません。乱高下が続くことだってあります。苦しい状況が長く続くこともあるでしょう。うまくいっていても急に収入ゼロまで落ち込む可能性だって十分にあります。安定できないことはストレスですし、起業して後悔する大きな要素と言えるでしょう。
起業に失敗して借金まみれになったら
ここでは最悪の場合のお話です。もし後悔するような状況に陥った場合、その場をどう乗り切るか?徹底的にご紹介します。乗り切る方法がいくつかあると知っていれば、少しは安心して起業に挑戦できるのではないでしょうか。是非とも起業前の安心材料として目を通してみてください。
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国や自治体の支援制度を頼る
国や自治体は本当に苦しい人のための支援制度を複数設けています。表にまとめましたので簡単に見ていきましょう。
名称 | 対象者 | 内容 | |
① | セーフティーネット貸付 | 一時的に業況悪化、中期的には回復し発展の見込める中小企業者 | 日本政策金融公庫が管轄。中小企業事業は限度額7.2億円、国民生活事業は限度額4800万円。 |
② | セーフティーネット保証 | 災害・取引金融機関の破綻・経済危機・事業活動制限・取引先の民事再生手続など、経営状況の不安定な中小企業 | 中小企業庁が管轄、金融機関から借入。最大2.8億円の一般保証と別枠の保証を行なう。 |
③ | 緊急経営安定貸付 | 小規模企業共済に加入していて、売上が一時的に減少し資金繰りが困難な企業 | 中小機構が管轄。50万〜1000万円の範囲で借入が可能。 |
④ | 経営セーフティー共済 | 小規模企業共済に加入していて、取引先が倒産してしまった企業 | 無担保・無保証で掛金の10倍まで借入可能。 |
⑤ | 衛生環境激変特別貸付 | 感染症・食中毒などといった衛生環境の激変による一時的な経営難に陥った生活衛生関係営業者※生活衛生関係営業者→飲食店・食肉販売業・理美容店・旅館業・クリーニング業・公衆浴場・興行場・氷雪販売業 | 日本政策金融公庫が管轄。尚、関係省庁から適用開始が宣言されたときのみ申請可能。融資限度額は事由ごとに1000万円。運転資金が対象。 |
⑥ | マル経融資 | 商工会議所・商工会から経営指導を受けている小規模事業者 | 日本政策金融公庫が管轄。無担保・無保証で経営改善のための資金を借入可能。限度額は2000万円。 |
⑦ | 納税の猶予 | 事業に著しい損失を受けたことが原因で資金繰りが悪化、期限までに納税が困難な事業者 | 税務署に申請することで最大1年間の納税猶予が可能。延納税はかからない。 |
⑧ | コロナ関連の特例制度 | 新型コロナウイルスの影響を受け事業継続が困難な事業者 | 国や自治体に多様な制度あり。管轄や時期によって内容は異なるため要確認。 |
タイミングによっては募集されていないこともありますので、一度ご自身でお調べになってから利用をご検討ください。
公庫の「再挑戦支援資金」で立て直す
代表的な創業融資の貸付機関である日本政策金融公庫には、再挑戦支援資金というものが用意されています。通常の創業融資とは異なり、過去に廃業歴があって創業に再度挑戦する方が利用できるものです。また、廃業してしまった事業の債務返済に充てることが可能。通常より長い返済期間で利用できます。日本政策金融公庫の公式ページは以下になりますので、詳細を確認してみてくださいね。
会社を売却する
将来性のある事業なのであれば、価値を見出してくれる個人や法人に売却してしまうのも一つの手です。M&A(Mergers and Acquisitions|合併と買取)されることにより事業は存続・従業員の雇用も継続して行なえます。ただし借金のあまりにも多い会社の売却を自力で行うのは困難が伴うため、M&Aナビなどといった専門家を頼るのがおすすめ。
債務整理をする
国や自治体・日本政策金融公庫の支援制度を頼ったり、会社を売却したりすることが難しい場合、最終手段として債務整理を行ないましょう。債務整理の種類はさまざまですが、おすすめなのは主に以下2つです。
- 「個人再生」・・・裁判所の判断で最大9割の債務がなかったことに。残った債務の返済期間は3年ほどとなります
- 「自己破産」・・・マイホームや自動車、20万円を超えるブランド物など高級品は処分されますが、その代わりに借金がすべて帳消しになります
債務整理することで借金まみれの状況からは逃れられますが、さらなる借入ができなくなることから事業の継続は難しくなります。
まとめ
今回ご紹介したとおり、起業で後悔するパターンはある程度決まっています。後悔しない起業を目指すには、本記事の内容を理解して事前に対策すればOK。後悔の要因はお金であることが多いので、創業融資を賢く利用して資金不足に陥らないようにしたり、起業前の悩みや事業計画などは専門家をうまく頼って準備を徹底したりと、一人で抱え込まないようにしましょう。CEOパートナーでは起業に強い税理士を紹介しているため、創業融資の申し込みサポートはもちろん、起業に関するあらゆるアドバイスを受けることができます。問い合わせたその日のうちに税理士を紹介してもらえるため、安全かつ効率よく起業の味方を見つけたい方に大変おすすめのサービスですよ。起業で後悔したくないならぜひ!
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