塾の事業計画書にお困りの方必見!書き方と4つのポイントを徹底解説

町を歩くと意外と学習塾って多いですよね。

私も子どもの頃はいくつかの学習塾に通っていました。

普通の学習塾もそうですが英会話教室やピアノ教室など、今思い返すと個人経営が多かったです。

実は学習塾を開業するのに資格は必要ありません。

言ってしまえば誰にでも開業できてしまうのです。

誰でも開業しようと思えばできてしまう学習塾で成功するには「事業計画書」が必要不可欠です。

では事業計画書はなぜ必要不可欠なのか、どんなメリットがあるのかを本記事ではご紹介していきます。

記入例や書く際のポイントもしっかり抑えて事業を成功させましょう!

目次

事業計画書とは何か

事業計画書

事業計画書とは、今後進めていく予定の事業をどのように実現していくか記載する書類です。

では、どういった時に必要なのでしょうか。

なぜ書かなければならないのか、作成するメリットなどを知っておきましょう。

事業計画書を書く理由

事業計画書には、これから行う予定の事業内容を明確にする役割を持っています

いわば、ビジネス版の設計図です。

事業に迷ったり方向性を見失ったりした時に、進むべき方向を示してくれるのが作成する大きな理由です。

また、事業計画書は金融機関から融資を受ける際に提出を求められます。

そのためにも作成する必要があるのです。

事業計画書を書くメリット

作成理由と通ずる部分ではあるものの、最初に事業の方向性を示すことで迷った時の指針になるのが最大のメリットといえます。

事業を行っていると、さまざまな障壁が立ちはだかることになるでしょう。

そんな時も、基本に立ち返って事業計画書を見直すことで軸をぶらさずに事業を進めることができます

開業後も定期的に見返して、方針や進め方がぶれていないかチェックしましょう。

学習塾の事業計画書テンプレ

では、事業計画書はどのように書いたらよいのでしょうか。

学習塾用の事業計画書について、決まったフォーマットはありません。

いくつかテンプレートを用意したので参考にしてみてください。

いずれも、日本政策金融公庫のテンプレートです。

日本政策金融公庫とは、政府が100%出資する金融機関です。

中小企業や小規模事業者の創業を支援しているため、低金利で無担保無保証の融資制度もあります

ぜひ活用してみてください。

学習塾の事業計画書の記入例

事業計画書

続いて、事業計画書に各項目の紹介をします。

実際の記入例も明記するので確認していきましょう。

創業の動機や目的

なぜ学習塾を立ち上げるのか、その動機や目的を記載します。

各項目のなかで最も熱意を伝えられる部分なので、事業にかける想いも記載しておきましょう

理想ばかりを並べるだけでは現実味が薄くなってしまうものの、熱意を伝えなければ担当者も本気になってくれません。

【記入例】

小学校の教員として勤めてから20年ほどが経過した。
身体の衰えと、これまでの経験を活かしたいという想いから学習塾を開きたいと思っている。
自分が幼いのころのような、近所の子どもが集まりつながりを持てるアットホームな塾が作りたい。
〇〇はファミリー層も多く、小学生も多いため需要は高いと思われる。
受験対策コースと補講コースの2つのコースを開設し、一人ひとりに合ったサポートを行いたい。

職歴や事業の実績

学習塾にまつわる経歴や職歴を持っていれば記載しておきましょう。

学歴や研修歴も書いておくとプラスに働くかもしれません。

職歴・事業実績
年次内容
20〇〇年 〇月〇〇大学教育学部卒業
20〇〇年 〇月〇〇小学校への教育実習
20〇〇年 〇月~〇〇小学校 常勤勤務
20〇〇年 〇月~〇〇小学校 非常勤勤務に切り替わる

取り扱いサービスや商品

学習塾で取り扱う予定のサービスや商品の内容を記載します。

サービスの名前と特徴、料金も書いておきましょう。

他社と差別化できる部分があれば積極的に明記してください。

取扱商品・サービス
商品・サービスの内容受験対策コース(週3日×1日3時間)月25,000円
補講コース(週3日×1日2時間)月15,000円
セールスポイント・ターゲット・戦略受験対策コースと補講対策コースというそれぞれの家庭に合ったコースを作成する。受験対策コースでは、目標とする中学校別に教材を用意する。ただ、地域柄すべての子どもが受験するわけではなく、勉強についていけない子や興味を持てない子も存在する。補講コースでは、通常の授業以外にも家ではなかなか進まない学校の宿題を進める時間に充て、机に向かう習慣をつけてもらう。

取引先や取引関係

商品の販売先や仕入れ先を明記する項目です。

学習塾の場合の販売先は、一般顧客となるでしょう。

仕入先は、塾で使用する教材や備品の購入先を記載します。

取引先・取引関係
取引先シェア回収・支払条件
販売先塾に通う小学生の保護者100%25日までに翌月分を現金回収
仕入先〇〇学館(教材など)60%末日締め 翌月27日支払

従業員

塾で働く従業員の人数を明記します。

自分以外にアルバイトの講師を雇う場合は記載しましょう。

講師がどのような人物かも書いておくと、教室の質も示すことができます。

従業員
常勤役員 1人従業員 8人(〇〇大学生4人、〇〇大学生2人、専任講師2人)うち家族従業員うちパート従業員 7人

借入の状況

創業者個人の借入状況を記入する項目です。

住宅ローンや自動車ローン、その他借金がある場合は正直に記入しましょう

審査に不利になるからと、虚偽の記載をした場合は借入ができなくなる可能性があります。

借入の状況
借入先名使途借入残高年間返済額
〇〇銀行〇〇支店運営費400万円50万円

必要な資金とその調達方法

学習塾を開くのにどの程度の資金が必要かを記載します。

融資担当者は本項目を見て、融資金額を決めていくので具体的な金額を含めて詳しく明記しておきましょう。

必要資金と調達方法
必要資金金額調達方法金額
設備資金改装費500万円融資500万円
運転資金家賃180万円自己資金180万円
人件費500万円融資500万円
1180万円合計1180万円

事業の見通し

今後の事業の流れについて、客観的根拠に基づいて記載してください。

未来のことなので予測は難しいものの、なぜこの数値になるのかもわかるように書いておきましょう。

事業の見通し
創業当初1年後見通しの根拠
売上高(A)20万円200万円創業当初の受験コースは〇人、補講コースが〇人で合計20万円として試算。1年後は受験コース〇人、補講コースを〇人として200万円の売上を見込んでいる。その他には、光熱費や通信費などが入る。
仕入高(B)
経費人件費80万円100万円
家賃15万円15万円
その他5万円5万円
合計(C)100万円120万円
合計(A-B-C)-80万円80万円

学習塾の事業計画書の4つのポイント

ポイント

次に、事業計画書を作成するにあたって気を付けたいポイントを4つ挙げます。

作成時は十分注意しましょう。

収支や収益については明確に偽りなく記載する

審査に対する印象をよくしようと、収支や収益を多く見積もりたくなる場合もあるでしょう。

しかし、融資担当者は現実味のない数値を避ける傾向にあります

収支や収益が低くても、きちんとした根拠がある方が好まれるでしょう。

少ない収益を補填するための方法も書いておいてください。

また、虚偽の数字を記載しその事実がバレてしまった場合は、融資が受けられなくなる可能性があるので注意が必要です。

差別化を図りしっかりとアピールする

担当者に刺さるポイントとしては、ほかの塾との差別化が書かれた部分です。

一般的な施策を講じるだけでは、大手塾には敵わないでしょう。

市場を細かく分析したうえで、個人塾だからこそできる特徴をしっかりアピールしましょう

ニーズに沿った戦略や集客方法を具体的に記載する

ほとんどのビジネスにおいていえることではあるものの、ニーズを把握しなければ売上は上がりません

まずは、市場分析などを行いどこにニーズがあるのかを具体化させましょう

続いて、導き出したニーズに刺さる戦略や集客方法を考えます。

SNSやDM、ネット広告など具体的な集客方法も記載しましょう

第三者が見てもわかりやすい内容にする

事業計画書を作る目的はこれから始める事業の軸を定めるためである一方、融資を行う場合は担当者の目も通します。

自分がわかればよいのではなく、誰が見てもわかりやすい内容を意識しましょう

そのために、図や表を用いたりポイントごとに文章の色を変えてみたりとさまざまな工夫ができます。

万が一不安な場合は、家族や友人などに見てもらうと客観的な視点が入るのでおすすめです。

学習塾を開業する5つの流れ

5ステップ

最後に、学習塾を開くまでの流れをまとめてみました。

下記5つをもとに準備を進めていきましょう。

ニーズやコンセプトを明確化する

まずは、前述した通りニーズを把握します

教室を開こうとしている場所は子どもが多いのか、どのような子どもがいるのか、住んでいる家族はどんな傾向があるのかなど綿密に調査をしましょう。

続いて、教室のコンセプトを明確にします

受験に特化するのか、さらに固定の中学校受験に向けた教室にするのか、勉強が苦手な子ども向けの塾にするのかなどを考えてください。

塾経営の軸になる部分なので、丁寧に決めていきましょう

事業計画書を作成する

ceoパートナートップ画像(小)

固めたニーズやコンセプトに沿って事業計画書を作成していきます。

とはいえ、一人で作るのは非常に大変です。

融資を行うのであれば、なおさら完成度の高い資料にしなくてはなりません。

そんな時におすすめなのが、CEOパートナーです。

創業サポート経験豊富な税理士を紹介するサービスを行っています。

書類作成も代わりに行ってくれるので、審査通過率も格段にアップするはずですよ。

開業資金を調達する

塾を開くための開業資金を調達しましょう。

自己資金を活用するのか、融資や補助金を利用するのかはそれぞれの事業者によって異なります。

資金調達についても、CEOパートナーから紹介される税理士に相談するとよいです。

現状の資産状況や事業に必要な資金を含めて分析し、最適な調達方法を指南してくれます。

塾の内装や備品を整える

塾を運営するうえで必要な内装を整えたり備品を用意したりします。

通う生徒が魅力的になるような塾にしましょう。

ペンや消しゴムなども多めに用意しておくと、万が一の時に助かります。

開業届を出し、実際に開業する

ここまでの準備が完了したら、いよいよ開業です。

開業届を税務署に提出しましょう。

開業届は、事業開始から1ヶ月以内の提出を推奨しています。

届出をしなくても罰則にはならないものの、税制面で優遇を受けられる青色申告で確定申告できないためご注意ください。

まとめ

個人塾を開く際は、さまざまな準備が必要となります。

そのうちの一つが事業計画書の作成です。

事業運営の指針となるので作っておいて損はありません。

融資を行う際には必要不可欠なので、事業開始前に完成させておきましょう。

作り方については、CEOパートナーに相談することをおすすめします。

融資以外にも、経営に関することならどんな相談でも受け付けています

紹介される税理士が所属する税理士法人は、これまで多くの企業をサポートしてきました。

  • 公庫面談サポート数が税理士法人で全国1位
  • 毎月の創業融資相談件数1,000件以上で税理士法人日本一

これからの塾経営もサポートしてくれる存在になるはずですよ。

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この記事を書いた人

Webライター歴3年、現在は個人事業主として活動しています。独立を目指す方に私の経験で何か役立つものがあればと考え、主に起業に関する記事を書いています。趣味はK-POPとSFアクション映画と猫の動画を見ること。

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